遺体 明日 へ の 十 日間。 遺体 明日への十日間

震災ネタでお涙チョーダイ!『遺体 明日への十日間』:歪んだ眼でしか語れない。

遺体 明日 へ の 十 日間

【あらすじ】 2011年3月11日。 東日本を中心に巨大地震が発生し、東北部に最大40メートルの津波が襲う。 岩手県釜石市も海岸沿いの町が津波に飲まれ、多くの犠牲者が出る。 市の民生委員である相葉は身元不明の遺体安置所の痛ましい光景を目の当たりにして、ボランティアとして安置所の運営を切り盛りし始める。 『踊る大捜査線』シリーズでおなじみの君塚良一が監督・脚本を手がけた最新作、それがこの『遺体 明日への十日間』。 原作はジャーナリストの石井光太によるルポルタージュ 『遺体 震災、津波の果てに』だが、脚本化にあたって西田敏行演じる元葬儀関係者の男を主人公に設定した時点で大幅な改変がなされていると推察される(原作は未読)ので、映画に対する批判は原作には当てはまらないことをあらかじめ明示しておく。 僕は元々テレビシリーズの『踊る大捜査線』のファンというわけではなく、劇場版にも足を運ばなかった人間だ。 おかげさまで先頃上映された『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』の被害者になることもなかった。 今までに君塚作品に触れた経験は一度だけ。 それが阿部寛主演の『バブルへGO! タイムマシンはドラム式』。 話の内容は全くもって思い出せない。 どうでもいい作品だったことは確実なんだけど。 君塚良一と天災は忘れた頃にやってくる、という諺があるかどうかはさておき、自分にとっては6年ぶりの君塚作品。 知ったきっかけは劇場予告だった。 これの出来がなかなか良く、「君塚良一」という名前を目にしたときは何かの間違いかと思ったのだが、どうやら本当らしかった。 若干イヤな予感はしたものの、昨年公開された園子温監督の『希望の国』より酷い作品にはならないことを祈りつつ、過度な期待をせずに劇場へ向かったら 『希望の国』以上の大火傷をした。 今回はそういうお話。 本作はこれの繰り返しで成り立っていると言っても過言ではない。 ドレッドが敵を処刑する手段に数パターンのバリエーションがあったように、西田敏行の慈しみ方にもバリエーションがある。 遺体に話しかける 2. 遺族に泣きながら話しかける ごめん。 言い間違えた。 しかも彼の慈しみと物語の進展はリンクしておらず、慈しみパートで物語はもれなく停滞。 その結果、 観客は遺体安置所という限定された空間で、西田敏行が泣きながら遺体を慈しむ姿をひたすら観続けることになる。 それが『遺体 明日への十日間』だ。 物語の途中で、火葬したいのに火葬場が開かないとか、棺の数が足りないといった問題が起こるが、それは安置所の外部の人間の頑張りによって勝手に解決される。 このおかげで観客は西田敏行オンステージに容赦なく没頭できるというわけだ。 さすが君塚監督、気が利いていらっしゃる。 西田敏行以外はモブキャラ扱い さっきから西田敏行以外の登場人物の名を挙げていないが、彼以外に出演者がいないわけではない。 それどころか、医師に佐藤浩市、歯科医師に柳葉敏郎、市職員に沢村一樹など錚々たるメンツを揃えている。 しかし残念なことに彼らは西田敏行とあまり関わりのない存在なので、各々の仕事を黙々とこなす描写のみでその登場を終える。 せいぜい市職員の筒井康隆、志田未来が序盤の安置所の体制を立て直すシーンで西田と協力しあうぐらいで、 以降はずーっと西田敏行のターン。 結局、西田敏行以外の登場人物は添え物、モブキャラでしかない。 きっと彼らの台本には 「陰で各々がんばる」とでも書かれてあるんだろう。 そもそも葬祭業に携わる人間として西田敏行は失格 西田敏行オンステージの時点で物語としてかなりアレな出来ではあるのだが、この作品最大の問題点は他でもない西田敏行演じる主人公のキャラクター造形にある。 彼は大勢の遺体を前にして泣き、一人一人の遺体に何事かを話しかけては泣き、遺族と一緒に納棺しては泣く。 遺体を前にして泣ける人間=心優しい人間であり、それこそが正しい人間の在り方だという方程式が透けて見えるのだ。 だが、果たして死者を弔う姿勢に涙は必要なのだろうか。 故人の鎮魂に必要なのは成仏を願う心や「今までありがとう」という感謝の心であって、涙はあくまでも副次的な要素に過ぎないのではないか。 そもそも西田敏行は元葬儀関係者という設定だが、はっきり言って、 葬儀関係者が遺体を前にして泣くのは不覚の事態であり、普通の葬儀関係者ならまずしない。 なぜなら葬儀とは故人と残された遺族のためのものであり、葬儀関係者はあくまでも黒子に過ぎないから。 劇中では遺族と一緒に、いや、遺族以上にわんわん泣きながら棺にもたれ掛かるシーンがあったが、ここまでやられるとさすがに遺族は一歩引く。 葬儀関係者としては間違いなく失格である。 遺族の気持ちになって考えてみてほしい。 故人と生前全く縁のない葬儀社の人間が泣きじゃくる姿を目にしたときの気持ちを。 頭にハテナマークが浮かぶとともに、悲しいはずの心も萎えるだろう。 僕はこの作品を観ている間、絶えず薄ら寒さを感じていたのだが、その原因の9割は主人公の言動にある。 ご遺体はモノではないのだから、生前の頃と同じように接するという彼の基本的姿勢には共感できるが、それをアウトプットする様が度を超えていて違和感を覚えるのだ。 なんというか、過干渉。 観客が作品に心から感動して、自然と涙が出るのとは訳が違う。 押しつけがましい感動的シーンは製作者の意図が透けて見える部分であり、あざといとさえ思う。 その意味で本作は、まさに あざとさの塊。 君塚良一には、西田敏行が泣けば観客も泣くという確固たる自信があったのだろう。 それを実証するかのように頻繁に挿入される泣きの演技。 後半は泣きすぎてもはやカオスの域にまで達している。 このやりすぎなまでの感動演出が功を奏したのか、上映中は周りから鼻をすする音が聞こえてきたので、彼の目論見は一応成功したと言えよう。 とはいえ僕がこの作品から感じたのは、 東日本大震災をネタにしてお涙頂戴のお話を撮ろう、という薄汚い魂胆だ。 震災エクスプロイテーション映画とでも言おうか。 東日本大震災という日本全体を揺るがした大きな出来事をテーマに扱うのなら、もっと真摯な姿勢で撮影に臨んでほしかった。 これでは『希望の国』の方が、監督の伝えたいことが明確に打ち出されていてまだ良かった。 こちらの作品には思想も愛も希望も感じられない。 【結論】 これを観に行くなんてどん判金ドブ.

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遺体 明日 へ の 十 日間

あらすじ [ ] 2011年3月11日。 岩手県釜石市は雪まだ残る初春の穏やかな午後のひとときを何事もなく送っていた。 午後2時46分31秒、東日本を中心に巨大が発生。 その後、東北太平洋岸に最大40メートルの巨大が襲い、釜石市も壊滅的な打撃を受ける。 釜石市役所職員の平賀は上司に命じられ、部下の照井、及川と共に仮設の遺体安置所となった元小学校体育館の管理を任される。 また、医師の下泉は検死、歯科医の正木は身元特定のため遺体安置所で働くことになる。 それぞれが慣れない作業に戸惑う中、や、により次々と犠牲者が搬送されてくる。 震災の想像を絶する惨状と膨大な犠牲者の数に誰もが言葉を失い、余震、停電、物資不足といった過酷な状況に感情や感覚を麻痺させていく。 行方不明となった家族を探す人々は泥まみれのブルーシートに発見されたままの姿で乱雑に並べられた犠牲者の扱いに憤りの声をあげる。 市ので葬儀社での勤務経験のある相葉はそんな遺体安置所を訪れ、ナンバーで呼ばれ無残に扱われる犠牲者に言葉を失う。 すぐさま市長の山口に頼み、として安置所の運営を切り盛りし始める。 遺族に優しい言葉をかけ、遺体に語りかけ、心をこめ丁重に扱おうとする相葉の姿に最初は戸惑いと違和感を感じていた人々は少しずつ彼の言葉に耳を傾けるようになっていく。 「遺体は話しかけられると人としての尊厳を取り戻す」、「やるべし」 深い悲しみを抱えながら、過酷な現実に立ち向かう人々の姿をありのままに描いたヒューマンドラマ。 登場人物 [ ] 相葉 常夫(あいば つねお) 釜石市の民生委員。 元葬儀社の職員。 老人たちと卓球を楽しんでいたときに被災。 遺体安置所を訪れた際にその惨状を知り、自宅に妻を残してボランティアに志願する。 心優しいヒューマニストで彼の言葉と行動が震災にうちひしがれた人々を勇気づけていく。 四人の子供の父親。 モデルとなった人物は釜石市の民生委員・千葉淳。 平賀 大輔(ひらが だいすけ) 釜石市役所職員。 役場での勤務中に被災。 遺体安置所の管理を任されたものの、なにをどうして良いかわからず戸惑う。 相葉が参加したことで方向性を見出し協力する。 下泉 道夫 しもいずみ みちお 病院勤務医。 午後の診察中に被災。 検死のため遺体安置所での勤務を行う。 自分の患者が遺体として運び込まれる非情な現実にうちのめされる。 だが、献身的な相葉の行動に心を打たれ、その理解者となっていく。 正木 明 まさき あきら 歯科医師。 午後の診察中に被災。 助手の大下と共に遺体安置所での確認作業に追われる。 親友が遺体として運び込まれ、その妻が遺族として訪れたことに打ちのめされる。 大下 孝江 おおした たかえ 歯科助手。 午後の診察中に被災。 親友を失った正木を励ましてけなげに作業を補佐する。 だが、恩人の遺体が運び込まれたことで鬱積していた感情が爆発する。 及川 裕太(おいかわ ゆうた) 釜石市役所職員で平賀の部下。 役場での勤務中に被災。 平賀と共に遺体安置所の管理に携わる。 住んでいたアパートも流され、行方不明の同僚のことを思い心を閉ざす。 だが、土門が棺桶を運び込んだ際に自らボランティアを買って出た遺族の少年に心を打たれ、自分を取り戻す。 中学生の娘を失った女性との心の交流を通じて人間的に成長する。 照井 優子 てるい ゆうこ 釜石市役所職員で平賀の部下。 役場での勤務中に被災。 平賀と共に遺体安置所に赴くが何も出来ず壁の花となっていた。 相葉の参加後、懸命に床の清掃を行い、祭壇を作ることを発案する。 だが、年端もいかない子供が遺体として運び込まれたのを見てショックを受け、震災を生き残った自分を責める。 松田 信次 まつだ しんじ 釜石市役所職員。 役場での勤務中に被災。 部下と共に遺体回収および搬送作業に携わる。 想像を絶する惨状の中で奮闘するが、中学生の我が子を失った母親に責め立てられ、過酷な作業に部下から体調不良や不眠を訴えられるなど苦労する。 山口 武司 やまぐち たけし 釜石市長。 相葉とは旧知の間柄。 役場での勤務中に被災し、避難所の運営や行政との連絡、確認作業に忙殺されている。 土門 健一 どもん けんいち 釜石葬儀社社員。 1000個の棺桶を用意しろという釜石市の難題に取り組み、人々の協力を得ながら、納棺・出棺などの作業を執り行う。 物資不足や故障と電力不足で火葬場が満足に稼働できない状況に懸命に立ち向かう。 芝田 慈人 の住職。 自身も被災している。 相葉とは旧知の間柄。 供養のため遺体安置所を訪れるが、あまりにも過酷な状況に読経の最中に言葉に詰まってしまうほどの衝撃を受ける。 スタッフ [ ]• 監督、脚本:• 音楽:• 製作:()• プロデューサー:、古郡真也、清野真紀、前田久閑• エグゼクティブプロデューサー:種田義彦• 協力プロデューサー:高井一郎、河端由梨子• 撮影:• 美術:山口修• 編集:穗垣順之助• 音楽:• 主題歌:「Pray for the World」• 音響効果:• VFX:山本雅之• 記録:中田秀子• 照明:磯野雅宏• 録音:柿澤潔、高須賀健吾• 制作担当:橋本靖• 監督補:田澤裕一• プロデューサー補:大坪加奈• 企画協力:• 製作:• 制作プロダクション:FILM• 配給: 封切り [ ] 2013年2月23日に公開され、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)では初登場第11位となった。 東日本大震災発生から2年後にあたる3月9日・10日2日間の興行成績ランキングでは前週の13位から10位に上昇している。 公開9週目には動員25万8,000人、興行収入3億700万円となり、4月以降にも80館規模に公開館数を増やしている。 14週目で動員26万4,000人、興行収入3億1,300万円となった。 最終興収は3. 3億円。 出典 [ ] []• 、2013年2月26日参照。 、SHANTI公式サイト、2013年2月26日参照。 シネマトゥデイ 2013年2月26日• 壬生智裕 2013年3月12日. シネマトゥデイ. 2013年5月3日閲覧。 2013年5月2日. 2013年5月3日閲覧。 こちらフジテレビ. 2013年6月5日. 2013年6月29日閲覧。 「2013年 日本映画・外国映画業界総決算」『(2月下旬決算特別号)』第1656号、、2014年、 201頁。 外部リンク [ ]• - (英語) この項目は、に関連した です。

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震災ネタでお涙チョーダイ!『遺体 明日への十日間』:歪んだ眼でしか語れない。

遺体 明日 へ の 十 日間

解説 東日本大震災直後の遺体安置所での出来事を、西田敏行主演、君塚良一監督で描いた人間ドラマ。 震災で甚大な被害を受けた岩手県釜石市の遺体安置所を取材した石井光太氏のルポタージュ「遺体 震災と津波の果てに」(新潮社刊)をもとに、震災直後の混乱のなか、次々と運ばれてくる多くの遺体に戸惑いながらも、被災者である釜石市民の医師や歯科医たちが、犠牲者を一刻も早く家族と再会させてあげたいという思いから、遺体の搬送や検視、DNA採取や身元確認などのつらい作業にあたる姿が描かれる。 主演の西田のほか、緒形直人、勝地涼、國村隼、佐藤浩市、柳葉敏郎ら豪華俳優陣が出演する。 2012年製作/105分/G/日本 配給:ファントム・フィルム スタッフ・キャスト 2,3年前まで 敢えて観たいと思いませんでした!たまたま娘がDVD持っていて あっ、持っていたんだという感じ、9年目 まさにあの時の忘れかけていた五感で感じた色々な事が蘇って来ました、 この映画、製作された時期でしか、分からない小さな事細かい感情が描かれています、当時行方が分からない親戚や友人を探して安置所、何十ヶ所も探し歩いた時の感覚が蘇って来ました、今見るともっとリアルな表現でも と言うところもあるが、この作品が作られた時期はこれで良かったのかなーとおもいました。 安置所の床の日が経つにつれて綺麗になって行く様子良く描かれていました。 今、新たにコロナウィルスの脅威の中薄れてゆく震災の記憶再度蘇えさせる映画です!。 映像化したという努力は良しとして、 そこに西田敏行とか佐藤浩市、柳葉敏郎とか、 名だたる役者揃えちゃったら、 もう完全に「ドラマ」。 しかも「君塚ドラマ」。 「聖人:西田敏行」の「ドラマ」でしかなかった。 その割に、主役の西田敏行なんか、 しばらくしないと何やってる人か分からない。 震災の説明のテロップとか付けるなら、 役名の肩書きとかも登場したところで付けないと、 (どこに住んでる誰とか、市役所何課の誰とか) 何するべきの人かさっぱり。 描いてる場面も震災後の10日間なので、 伝えるメッセージも薄いモノしかない。 そもそも西田と國村隼を並べちゃマズイだろ。 役者では、方言の徹底さは無かったが、 志田未来と勝地涼は良かったかな。 ただ勝地が心変わりするきっかけとか脈絡とか、 全然分からんかったけどね。 「デスカムトゥルー」 C IZANAGIGAMES, Inc. All rights reserved. 「ソニック・ザ・ムービー」 C 2020 PARAMOUNT PICTURES AND SEGA OF AMERICA, INC. ALL RIGHTS RESERVED. 「エジソンズ・ゲーム」 C 2018 Lantern Entertainment LLC. All Rights Reserved. 」 C 2019 Sony Pictures Television Inc. and CBS Studios Inc. All Rights Reserved. 「ドクター・ドリトル」 C 2019 Universal Pictures. All Rights Reserved.

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