特撮 アンテナ。 「特撮のDNA 〜平成ガメラの衝撃と奇想の大映特撮」レポート

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「特撮のDNA 〜平成ガメラの衝撃と奇想の大映特撮」展が2019年12月13日(金)から2020年1月26日(日)に日本工学院専門学校「ギャラリー鴻」で開催された。 本展覧会は、ガメラをはじめとする大映特撮作品にスポットを当てた全国的に見ても珍しい展覧会であり、数多くの資料やスーツ、撮影用プロップの展示を通して特撮技術者の技と、特撮の表現技法の多様さを鑑賞者に見せるものとなっている。 「特撮のDNA 〜平成ガメラの衝撃と奇想の大映特撮」入口 「いかすぞガメラ」 「平成ゴジラ」シリーズ()が東宝のお正月映画として定着した1990年代、そのヒットの後押しを受けて大映のガメラも復活する。 それがガメラ誕生30周年記念作を銘打った『ガメラ 大怪獣空中決戦』(1995年)である。 ファミリー向けのエンターテインメント作品として幅広い層から受け入れられていたゴジラに対して、「高い情報量のミニチュアセット」、「オープン撮影()の多用」、「人の目線を意識したローアングルからの撮影」などの手法によってつくられたハイクオリティの画面や、「現代の社会に怪獣が出現したらどうなるか」をリアルにシミュレートした硬派なシナリオで迎え撃ったガメラは、特撮ファンをはじめとする多くの人々から高い評価を得ることとなった。 本作とその続編である『ガメラ2 レギオン襲来』(1996年)、そして『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』(1999年)の3作は「平成ガメラ3部作」と呼ばれており、今なお多くの支持を集めている。 「特撮のDNA 〜平成ガメラの衝撃と奇想の大映特撮」展は、そんな「平成ガメラ3部作」を中心に、昭和の「ガメラ」シリーズや「大魔神」シリーズといった大映特撮作品、そして「平成ガメラ3部作」の後に制作された『小さき勇者たち~ガメラ~』(2006年)を振り返りながら、それらの作品で活躍したクリエイターたちの「技」に焦点を当てた展覧会である。 「特撮のDNA」展は、日本における特撮技術とその担い手たる技術者に焦点を当てた展示をこれまでも行ってきた。 2016年に開催された福島展を皮切りに、佐賀展、明石展、東京展とこれまで4回が開催されており、「ゴジラ」シリーズや「超星神」シリーズ()といった東宝特撮作品の資料やスーツ、撮影用プロップなどの展示が行われた。 今回の「特撮のDNA」展は第4回と同じく東京・蒲田での開催である。 同地はかつて松竹キネマ撮影所を有した映画業界所縁の地であり、特撮ファンにとっては『シン・ゴジラ』(2016年)の「え、蒲田に?」のフレーズで印象深い。 これまでの「特撮のDNA」展の展示物は東宝特撮作品に限定されていたが、今回の展示はガメラをはじめとした大映特撮作品を中心とする「特撮のDNA」展にとっても大きなターニングポイントとなっている。 そもそも、東宝特撮作品をまったく取り扱わず、大映特撮作品のみに絞った展覧会自体が非常に稀であり、全国的に見ても新しい試みである。 複数の被写体がひとつのキャラクターに 本展の展示スペースは作品ごとに大まかにエリアが区分されており、『ガメラ 大怪獣空中決戦』エリア、『ガメラ2 レギオン襲来』エリア、『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』エリア、『小さき勇者たち~ガメラ~』エリア、「昭和ガメラ」シリーズエリア、「大魔神」シリーズエリア、その他大映特撮作品エリアの7つに分けられる。 入口から最も近い『ガメラ 大怪獣空中決戦』エリアでまず目を惹かれるのが、同作の撮影で使用されたガメラの頭部である。 本展では「アクション用スーツ」、「アップショット用スーツ」、「海用スーツ」、「メカニカル・マペット」の計4つの頭部が展示されている。 映画のスクリーン上では「ガメラ」というキャラクターは1体しか登場しないが、特撮の撮影現場においてはカメラポジションや撮影用途に合わせてスーツの使い分けが行われる。 例えば怪獣の全身が映るロングショットの場面ではスーツアクターが動きやすい造形となっている「アクション用スーツ」を使い、アップショットの場面ではディテールやプロポーションに注力した造形となっている「アップショット用スーツ」を使うといった具合である。 こうした使い分けはガメラに限らず、東映のスーパー戦隊シリーズや仮面ライダーシリーズなどでも活用されている。 「海用スーツ」は海から上陸するシーンなど、プールを使った撮影の際に使用されるスーツであり、そうしたシーンの多いガメラやゴジラといった巨大怪獣を描く特撮作品で主に活用される。 メカニカル・マペットは機械仕掛けの人形のようなものであり、着ぐるみでは不可能な目や口の動きを伴う表情の芝居などで活躍する。 なぜ頭部のみなのかと言えば、『ガメラ 大怪獣空中決戦』で使用されたガメラのボディは続編の『ガメラ2 レギオン襲来』用に改造されたためである。 なお、それぞれの顔はシーンによって使い分けられるよう、表情を微妙に変えて造形されているため、鑑賞者はそのニュアンスの違いや用途に応じたディテールの違いを注意深く観察することができる。 左:4つのガメラ頭部の展示風景 中央:ガメラ アクション用スーツの頭部 右:ガメラ 海用スーツの頭部 用途違いの造形物を並置させる展示はガメラだけではない。 例えば『ガメラ 大怪獣空中決戦』におけるガメラの対戦怪獣ギャオスにおいても複数の造形物が制作されており、本展でもそれらが多数展示されている。 ギャオスの高速飛行モデルはアップショットに使用する3尺サイズのものと遠景用の小ぶりなものが存在するが、両者の形状は同じキャラクターの同じ状態を表しているものとは思えないほど大きく違い、色味も微妙に異なる。 カメラポジションの変化と演出にあわせ、造形物に求められるキャラクターのデフォルメ度が造形家によって操作されているのである。 ギャオスのスーツのあしゆびパーツも「アップショット用スーツ」のものと「アクション用スーツ」のものが並置されているが、指部分の造形が両者で根本的に異なることがわかる。 本展図録の解説によれば「アップショット用スーツ」は爪先立ちの状態で装着されたとのことであるが、運動靴のような平らな構造の「アクション用スーツ」と「アップショット用スーツ」ではスーツアクターに与える負担が段違いであることを視覚的に理解することができる。 ギャオスの頭部パーツも「アップショット用スーツ」のものとマペットのものが並置されているが、ガメラ以上に頭部の造形のニュアンスが異なる点が興味深い。 左:ギャオスの高速飛行モデル。 奥が3尺サイズのもので、手前が遠景用 中央:ギャオスのスーツのあしゆびパーツ。 上が「アップショット用スーツ」、下が「アクション用スーツ」 右:ギャオスの頭部。 上がマペット、下が「アップショット用スーツ」 このように、一本の特撮映画のなかに登場するキャラクターの背後には、そのキャラクターを表現するためのいくつもの造形物が存在する。 本展における用途違いの造形物の複数並列展示は、これほどまでに「異なる」造形物を、視聴者が画面上では「同一の」キャラクターとして認識しているという、我々の視覚認知の奇妙さと特撮のイリュージョン性を鑑賞者に思い起こさせるだろう。 クリエイターの技で吹き込まれる命 用途違いの造形物の複数並列展示に加えて本展の特徴として挙げられるものが、造形物のモノ性を鑑賞者に意識させる展示が非常に多いという点である。 例えば『ガメラ2 レギオン襲来』で使用されたガメラのメカニカル・マペットの頭部パーツは、操作用のワイヤーケーブルが大きく露出している。 また、同作で使用されたガメラの飛行モデルでは、ジェット噴射を表現するためのガスボンベを配置する場所や、モーターや電飾といった内部のメカニズムを確認することができる。 『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』で使用されたガメラの「アップショット用スーツ」の頭部パーツも少し下から覗けばスーツアクターの頭を固定するための器具を確認することができる。 その他にも、怪獣の体を操作するためのハンドルや電飾用のコードなどをさまざまな展示物で確認することができる。 左:ガメラ メカニカル・マペット 頭部(『ガメラ2 レギオン襲来』) 中央: ガメラ 飛行モデル メカニック仕様(『ガメラ2 レギオン襲来』) 右:ガメラ アップショット用 頭部(『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』) その一方で、造形物がどのような素材を用いて制作されているのかという「素材感」を見せるタイプの展示も多く見られた。 例えば、『ガメラ2 レギオン襲来』に登場するソルジャーレギオンの眼の彩色検討バリエーションからは、眼の潤いや眼力の表現が金ラメ塗料の効果的な使用によってもたらされたものであることがわかる。 『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』に登場するガメラの対戦怪獣であるイリスの素材撮り用の触手に付けられた電飾は、画面で見た印象とは異なり、かなり電球そのままの造形である。 『小さき勇者たち~ガメラ~』におけるガメラの対戦怪獣であるジーダスのトゲはビニールホースを素材として制作されており、間近でよく観察して初めて気づくその「ビニールホースらしさ」に驚かされる。 なお、このビニールホース製のトゲは東宝の特撮怪獣映画である『大怪獣バラン』(1958年)に登場する怪獣バランのトゲで使われた手法であり、怪獣造形の伝統的な技のひとつと言える。 このように、展覧会という場で実際の造形物を近い距離で時間をかけて観察することにより、映画に登場するキャラクターが、演出・撮影される前はあくまでもモノでしかないことを鑑賞者に見せつけているのである。 左:ソルジャーレギオンの眼 彩色検討用バリエーション 中央: イリス 触手 右:ジーダス 尻尾 アップショット用 上記のような造形物のモノ性を強調した展示はこれまでの特撮を主題とした展覧会ではあまり見られてこなかった。 従来の特撮関係の展覧会においても怪獣のスーツやプロップといった造形物はよく展示されるが、造形物の内部構造やギミックの多くは隠され、その露出が最小限にとどめられる場合が多い。 すなわち、鑑賞者に「何を用いて」撮影を行っているかを見せてはいるが、「どのようにして」撮影を行っているのかの詳細は見せていないのである。 これは、内部構造やギミックを露出することで映像作品における中間制作物である造形物のモノ性が鑑賞者に意識されてしまい、そのキャラクター性が損なわれてしまうためであろう。 対して本展の展示では、内部構造やギミックを鑑賞者に見せることにより、怪獣スーツの持つキャラクター性と中間制作物としてのモノ性が二重写しとなって提示される。 これによってクリエイター達の創意工夫によってモノでしかないものが生きたキャラクターであるかのように見えてしまう、という特撮という映像表現の奇妙さに意識が向けられることとなるのである。 特撮技術とその技術者に焦点を当てた本展ならではの展示方法と言えるだろう。 特撮とは「トリック」である ここまで映像作品のなかに登場するキャラクターと中間制作物としての造形物のあいだの違いを確認してきたが、この両者は形状に関しては概ね同一であり、カメラによる撮影というプロセスを挟むことによって造形物がキャラクターへと変わるという関係性に大きな違和感はない。 しかし、本展の展示物のなかには、造形物とキャラクターの間で形状が大きく異なるものが存在する。 例えばレギオン草体であるが、『ガメラ2 レギオン襲来』においてはシーンに応じて書き割りと造形物が使い分けられている。 レギオン 草体 書き割り 正面(左)、側面(右) こうした表現方法は、レギオン草体のような植物然としたほぼ動かないキャラクターだけでなく、動きの芝居があるソルジャーレギオンにも使用されている。 展示ケースの明るい照明のなかで置かれた紙製ソルジャーレギオンは当然ながら紙にしか見えない。 鑑賞者は立体的なキャラクターとして認識していた自分自身の作品の視聴体験と目の前の造形物との間に大きなギャップを感じることとなるだろう。 左:レギオン 草体 つぼみ、レギオン 草体 根 中央:ソルジャーレギオン。 そしてその違いは、作品を見ている最中の観客の眼では一見して判別できず、メイキング映像やメイキング写真、今回のような展覧会で初めてその実態に気づくこととなる。 このようにクリエイター達の高度な技術によって視聴者が欺かれ、そのタネと仕掛けに驚かされるという特撮の構造は、特撮のパイオニアであるジョルジュ・メリエスがもともと手品師であったこと、そしてその撮影技術が「トリック撮影」と呼ばれていたことを思い出させる。 伝わる現場の熱量 本展で展示されている数多くの造形物は、特撮作品における中間制作物であり、カメラを通して撮影されること等によって初めて作品へと完成される。 そうした特撮作品におけるキモでもある撮影現場の過酷さを雄弁に語るのもまた、それらの造形物なのである。 これは、撮影で使用されたスーツと完全形モデルを比較するとよりわかりやすい。 完全形モデルとは、スーツ完成時の造形と色を保存するため、スーツ制作に使用した粘土原型を使ってFRP()を素材に制作されたものである。 巨大レギオンのスーツはラストの戦闘シーンで爆破されたため一部が現存するのみであるが、イリスについては状態のよいスーツが残されており、展覧会場で完全形モデルと比較することが可能である。 撮影時のダメージにより黒ずんだ色彩や各所に見られる細かな傷からは、スーツアクターやカメラマン、特殊効果スタッフ達の苦労の跡を垣間見ることができる。 また、完全形モデルをよく見ると、巨大レギオンもイリスも色彩が造形時と撮影時で微妙に異なっていることが確認でき、現場でスタッフによる手が加えられたことがわかる。 怪獣制作においては、その姿かたちを創造・設計するデザイン担当や、彼らによって生み出されたデザイン画から実際の造形物をつくり出す造形家が非常に大きな役割を果たしていることは当然ではあるものの、それ以外のスタッフたちの仕事もまた欠くことはできないものなのである。 左:イリス 頭部から胸部 完全形モデル 右:イリス スーツの頭部 そしてその撮影現場がどのような様子であったのかを伝えるもうひとつの展示物が、「大映東京撮影所時代のNo. 4スタジオ」のジオラマである。 こちらは『ガメラ対大魔獣ジャイガー』(1970年)にも参加し、平成ガメラ3部作においてもその腕を振るった照明技師の林方谷の手によって制作された。 スケールは24分の1であり、スタジオでは架空の特撮作品「ガメラ対大魔神」の撮影が行われている。 現・角川大映スタジオが「大映東京撮影所」と呼ばれていた時代を再現したものであり、時期的には平成ガメラではなく昭和ガメラの頃であるものの、クレーンやレールによる特撮作品の撮影の様子がよくわかる。 こうした撮影風景を再現したジオラマは福島県須賀川市の「円谷英二ミュージアム」にも存在するが()、本展のジオラマは照明技師の林氏の手によるものということもあり、照明周りのディテールが非常に緻密である。 天井に配置された照明や足場などはミニチュアセットやスーツでの演技に焦点を当てがちなメイキング映像や写真ではなかなか注目され辛い部分であり、立体物でその構造を確認できるこのジオラマは、撮影現場の様子を知るという特撮の教育・普及の面で今後も非常に大きな役割を果たすものと思われる。 また、撮影風景だけでなく、外壁といったスタジオの外構造や屋根付近に配置された「大映マーク」も忠実に再現されているとのことである。 まさしく細部にまで力の入れられたジオラマと言えよう。 「大映東京撮影所時代のNo. 4スタジオ」 正面(左)、側面(右) 過去から未来へ受け継がれる特撮のDNA ここまでは主に平成以降の新しい作品に関する展示物を中心に見てきたが、本展には昭和の大映特撮に関連するものもいくつか展示されている。 『大怪獣ガメラ』(1965年)で使用されたタンク車のミニチュアや怪獣のデザイン画、スーツの設計図は50年以上前の制作状況を知る貴重な資料である。 大魔神に関しては当時の粘土原型の形を記録した造形物が残されており、大変驚かされる。 これは京都の人形作家である岡本庄三が制作した粘土原型を、大魔神のスーツ制作を担当した高山良策がFRP素材に置き換えたものである。 制作目的がひな形の形が失われないようにするためか、ロングショット用ミニチュアとして使用するためかは不明であるが、結果として前述の完全形モデルと同様の役割を果たしたと言える。 また、昭和の「ガメラ」シリーズが公開された際に劇場に掲示されたロビーカードや、大映特撮作品に関する少年誌の記事、ソフトビニール人形なども展示されており、当時作品が人々にどのように受け止められていたのかをうかがい知ることができる。 左:タンク車 ミニチュア 中央:大魔神 ひな形 右:ロビーカード こうした昭和から平成の時代へと受け継がれてきた特撮の技術、文化を令和の時代へと繋いでいくために本展で行われたものが、特撮美術監督の三池敏夫氏による特撮雲ワークショップである。 こちらには本展の会場となった日本工学院専門学校の学生約20名が参加し、雲海でのガメラとギャオスの対決、つまり『ガメラ 大怪獣空中決戦』のワンシーンを再現するミニチュアセットが制作された()。 ただし、2時間程度で制作から撮影までがなされた熊本のものに対して、今回のものは2日間もの制作期間が設けられており、セットの規模もディテールも大きく上回るものであった。 なお、ホリゾント(背景画)には昭和ガメラシリーズに登場した敵怪獣のように見える雲が三池氏の手によって描かれており、鑑賞者を楽しませる仕掛けとなっている。 左:特撮雲ワークショップによって制作されたセット 中央:セットの中心部に位置するガメラとギャオス 右:『ガメラ対深海怪獣ジグラ』(1971年)に登場するジグラに見える雲 この特撮雲ワークショップで制作されたミニチュアセットにおいて、ガメラとギャオスをピアノ線で吊るために使用されたフレームを設計制作・提供したのが、本展の開催地である蒲田に位置する大田区のサンケイエンジニアリング株式会社である。 本展ではサンケイエンジニアリング株式会社提供のフレームがワークショップのミニチュアセットだけでなく、2体のガメラの全身スーツや『ガメラ 大怪獣空中決戦』で使用されたガメラの飛行モデルを支えるためにも使用されている。 特撮のDNA展制作委員会の堤佳保氏によれば、従来使用されているスーツ保管用のフレームはスーツよりも一回り大きい程度のサイズのため、展覧会場で鑑賞者が撮影しようとするとフレームが一緒に写り込んでしまうという難点があった。 それを解決するため、従来よりもさらに大きなサイズのフレームをサンケイエンジニアリング株式会社に依頼したことが、そもそもの発端であったという。 伝統的な町工場が多い大田区の土地柄を生かした展示方法と言える。 また、2体のガメラの全身スーツの展示場所にはサンケイエンジニアリング株式会社の概要とPR文章がキャプションとして載せられている。 特撮作品には古くから郡司模型製作所や戸井田板金製作所などの町工場がミニチュアの外注先としてその制作に大きな貢献をしていることを考えると、職人技へのリスペクトが表れた、特撮を主題とした展覧会ならではのキャプションの使い方と言えるだろう。 左・中央:ガメラ 1995 CM用スーツ 右:サンケイエンジニアリング株式会社に関するキャプション 「見立て」なのか「錯覚」なのか、その絡み合いなのか…… 本展では、縮尺の異なる複数の造形物の並列展示や内部メカニズムの公開、造形物の素材感や平面性の暴露など、これまでの特撮作品を主題とした展覧会ではあまり採られなかった展示方法が多数確認された、単なるキャラクター展示とは異なる新しい形の展覧会であった。 さまざまなレベルで造形物の「モノ性」を鑑賞者に見せる本展の展示は、特撮がクリエイターたちの技術の結晶であることを明らかにするだけではなく、我々が特撮作品をどのようにして一本の物語をもった映像作品として認識しているのかに対しても意識を向けさせる。 ミニチュアセットや着ぐるみの怪獣を「本物であるかのように」見るという特撮の認知に関しては、歌舞伎や日本庭園などにおける「見立て」との連続性が指摘されているが()、本展の展示物を見てもわかるように、クリエイターたちの技術と創意工夫によって、視聴者は単なるモノである造形物を、確かにそこにいるキャラクターであるかのように錯覚させられてもいる。 このような「見立て」と「錯覚」双方の複雑な絡み合いこそが、特撮の魅力と言えるのではないだろうか。 第一作目の『ゴジラ』を除きすべてタイトルに「VS」が付くことから、「VSシリーズ」とも呼ばれる。 自然光は人工の照明器具よりも照度が高いため、被写界深度を深くして撮影することが出来るほか、波長分布が自然光と異なる人工照明を用いたライティングよりも現実に近い雰囲気の画面になるため、オープン撮影では屋内セットでの撮影よりもミニチュアを本物らしく見せることができる。 その他、屋内セットではホリゾント(背景画)の高さの限界から制限されるアオリのカメラアングルを自由に使用できること、背景として実景の空や雲を用いることが出来ること、屋内では危険な大規模な爆発を用いた撮影ができることなどが、オープン撮影のメリットである。 ただしその反面、撮影スケジュールが天候に左右される、ミニチュアセットが痛む恐れがある、セット内に虫が入ってこないようにしなければならないなどのデメリットもある。 「平成ゴジラ」シリーズで特技監督を務めた川北紘一が特技監督を担当している。 特撮作品においては、着ぐるみの硬質パーツに使用される場合もある。 『ガメラ 大怪獣空中決戦』においても当初はこの姿での飛行が検討されていたことを考えると、実現しなかった幻のシーンを再現したミニチュアセットであるとも言える。 熊本市現代美術館のものについては註9のリンク先を参照のこと。

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「特撮のDNA 〜平成ガメラの衝撃と奇想の大映特撮」展が2019年12月13日(金)から2020年1月26日(日)に日本工学院専門学校「ギャラリー鴻」で開催された。 本展覧会は、ガメラをはじめとする大映特撮作品にスポットを当てた全国的に見ても珍しい展覧会であり、数多くの資料やスーツ、撮影用プロップの展示を通して特撮技術者の技と、特撮の表現技法の多様さを鑑賞者に見せるものとなっている。 「特撮のDNA 〜平成ガメラの衝撃と奇想の大映特撮」入口 「いかすぞガメラ」 「平成ゴジラ」シリーズ()が東宝のお正月映画として定着した1990年代、そのヒットの後押しを受けて大映のガメラも復活する。 それがガメラ誕生30周年記念作を銘打った『ガメラ 大怪獣空中決戦』(1995年)である。 ファミリー向けのエンターテインメント作品として幅広い層から受け入れられていたゴジラに対して、「高い情報量のミニチュアセット」、「オープン撮影()の多用」、「人の目線を意識したローアングルからの撮影」などの手法によってつくられたハイクオリティの画面や、「現代の社会に怪獣が出現したらどうなるか」をリアルにシミュレートした硬派なシナリオで迎え撃ったガメラは、特撮ファンをはじめとする多くの人々から高い評価を得ることとなった。 本作とその続編である『ガメラ2 レギオン襲来』(1996年)、そして『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』(1999年)の3作は「平成ガメラ3部作」と呼ばれており、今なお多くの支持を集めている。 「特撮のDNA 〜平成ガメラの衝撃と奇想の大映特撮」展は、そんな「平成ガメラ3部作」を中心に、昭和の「ガメラ」シリーズや「大魔神」シリーズといった大映特撮作品、そして「平成ガメラ3部作」の後に制作された『小さき勇者たち~ガメラ~』(2006年)を振り返りながら、それらの作品で活躍したクリエイターたちの「技」に焦点を当てた展覧会である。 「特撮のDNA」展は、日本における特撮技術とその担い手たる技術者に焦点を当てた展示をこれまでも行ってきた。 2016年に開催された福島展を皮切りに、佐賀展、明石展、東京展とこれまで4回が開催されており、「ゴジラ」シリーズや「超星神」シリーズ()といった東宝特撮作品の資料やスーツ、撮影用プロップなどの展示が行われた。 今回の「特撮のDNA」展は第4回と同じく東京・蒲田での開催である。 同地はかつて松竹キネマ撮影所を有した映画業界所縁の地であり、特撮ファンにとっては『シン・ゴジラ』(2016年)の「え、蒲田に?」のフレーズで印象深い。 これまでの「特撮のDNA」展の展示物は東宝特撮作品に限定されていたが、今回の展示はガメラをはじめとした大映特撮作品を中心とする「特撮のDNA」展にとっても大きなターニングポイントとなっている。 そもそも、東宝特撮作品をまったく取り扱わず、大映特撮作品のみに絞った展覧会自体が非常に稀であり、全国的に見ても新しい試みである。 複数の被写体がひとつのキャラクターに 本展の展示スペースは作品ごとに大まかにエリアが区分されており、『ガメラ 大怪獣空中決戦』エリア、『ガメラ2 レギオン襲来』エリア、『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』エリア、『小さき勇者たち~ガメラ~』エリア、「昭和ガメラ」シリーズエリア、「大魔神」シリーズエリア、その他大映特撮作品エリアの7つに分けられる。 入口から最も近い『ガメラ 大怪獣空中決戦』エリアでまず目を惹かれるのが、同作の撮影で使用されたガメラの頭部である。 本展では「アクション用スーツ」、「アップショット用スーツ」、「海用スーツ」、「メカニカル・マペット」の計4つの頭部が展示されている。 映画のスクリーン上では「ガメラ」というキャラクターは1体しか登場しないが、特撮の撮影現場においてはカメラポジションや撮影用途に合わせてスーツの使い分けが行われる。 例えば怪獣の全身が映るロングショットの場面ではスーツアクターが動きやすい造形となっている「アクション用スーツ」を使い、アップショットの場面ではディテールやプロポーションに注力した造形となっている「アップショット用スーツ」を使うといった具合である。 こうした使い分けはガメラに限らず、東映のスーパー戦隊シリーズや仮面ライダーシリーズなどでも活用されている。 「海用スーツ」は海から上陸するシーンなど、プールを使った撮影の際に使用されるスーツであり、そうしたシーンの多いガメラやゴジラといった巨大怪獣を描く特撮作品で主に活用される。 メカニカル・マペットは機械仕掛けの人形のようなものであり、着ぐるみでは不可能な目や口の動きを伴う表情の芝居などで活躍する。 なぜ頭部のみなのかと言えば、『ガメラ 大怪獣空中決戦』で使用されたガメラのボディは続編の『ガメラ2 レギオン襲来』用に改造されたためである。 なお、それぞれの顔はシーンによって使い分けられるよう、表情を微妙に変えて造形されているため、鑑賞者はそのニュアンスの違いや用途に応じたディテールの違いを注意深く観察することができる。 左:4つのガメラ頭部の展示風景 中央:ガメラ アクション用スーツの頭部 右:ガメラ 海用スーツの頭部 用途違いの造形物を並置させる展示はガメラだけではない。 例えば『ガメラ 大怪獣空中決戦』におけるガメラの対戦怪獣ギャオスにおいても複数の造形物が制作されており、本展でもそれらが多数展示されている。 ギャオスの高速飛行モデルはアップショットに使用する3尺サイズのものと遠景用の小ぶりなものが存在するが、両者の形状は同じキャラクターの同じ状態を表しているものとは思えないほど大きく違い、色味も微妙に異なる。 カメラポジションの変化と演出にあわせ、造形物に求められるキャラクターのデフォルメ度が造形家によって操作されているのである。 ギャオスのスーツのあしゆびパーツも「アップショット用スーツ」のものと「アクション用スーツ」のものが並置されているが、指部分の造形が両者で根本的に異なることがわかる。 本展図録の解説によれば「アップショット用スーツ」は爪先立ちの状態で装着されたとのことであるが、運動靴のような平らな構造の「アクション用スーツ」と「アップショット用スーツ」ではスーツアクターに与える負担が段違いであることを視覚的に理解することができる。 ギャオスの頭部パーツも「アップショット用スーツ」のものとマペットのものが並置されているが、ガメラ以上に頭部の造形のニュアンスが異なる点が興味深い。 左:ギャオスの高速飛行モデル。 奥が3尺サイズのもので、手前が遠景用 中央:ギャオスのスーツのあしゆびパーツ。 上が「アップショット用スーツ」、下が「アクション用スーツ」 右:ギャオスの頭部。 上がマペット、下が「アップショット用スーツ」 このように、一本の特撮映画のなかに登場するキャラクターの背後には、そのキャラクターを表現するためのいくつもの造形物が存在する。 本展における用途違いの造形物の複数並列展示は、これほどまでに「異なる」造形物を、視聴者が画面上では「同一の」キャラクターとして認識しているという、我々の視覚認知の奇妙さと特撮のイリュージョン性を鑑賞者に思い起こさせるだろう。 クリエイターの技で吹き込まれる命 用途違いの造形物の複数並列展示に加えて本展の特徴として挙げられるものが、造形物のモノ性を鑑賞者に意識させる展示が非常に多いという点である。 例えば『ガメラ2 レギオン襲来』で使用されたガメラのメカニカル・マペットの頭部パーツは、操作用のワイヤーケーブルが大きく露出している。 また、同作で使用されたガメラの飛行モデルでは、ジェット噴射を表現するためのガスボンベを配置する場所や、モーターや電飾といった内部のメカニズムを確認することができる。 『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』で使用されたガメラの「アップショット用スーツ」の頭部パーツも少し下から覗けばスーツアクターの頭を固定するための器具を確認することができる。 その他にも、怪獣の体を操作するためのハンドルや電飾用のコードなどをさまざまな展示物で確認することができる。 左:ガメラ メカニカル・マペット 頭部(『ガメラ2 レギオン襲来』) 中央: ガメラ 飛行モデル メカニック仕様(『ガメラ2 レギオン襲来』) 右:ガメラ アップショット用 頭部(『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』) その一方で、造形物がどのような素材を用いて制作されているのかという「素材感」を見せるタイプの展示も多く見られた。 例えば、『ガメラ2 レギオン襲来』に登場するソルジャーレギオンの眼の彩色検討バリエーションからは、眼の潤いや眼力の表現が金ラメ塗料の効果的な使用によってもたらされたものであることがわかる。 『ガメラ3 邪神<イリス>覚醒』に登場するガメラの対戦怪獣であるイリスの素材撮り用の触手に付けられた電飾は、画面で見た印象とは異なり、かなり電球そのままの造形である。 『小さき勇者たち~ガメラ~』におけるガメラの対戦怪獣であるジーダスのトゲはビニールホースを素材として制作されており、間近でよく観察して初めて気づくその「ビニールホースらしさ」に驚かされる。 なお、このビニールホース製のトゲは東宝の特撮怪獣映画である『大怪獣バラン』(1958年)に登場する怪獣バランのトゲで使われた手法であり、怪獣造形の伝統的な技のひとつと言える。 このように、展覧会という場で実際の造形物を近い距離で時間をかけて観察することにより、映画に登場するキャラクターが、演出・撮影される前はあくまでもモノでしかないことを鑑賞者に見せつけているのである。 左:ソルジャーレギオンの眼 彩色検討用バリエーション 中央: イリス 触手 右:ジーダス 尻尾 アップショット用 上記のような造形物のモノ性を強調した展示はこれまでの特撮を主題とした展覧会ではあまり見られてこなかった。 従来の特撮関係の展覧会においても怪獣のスーツやプロップといった造形物はよく展示されるが、造形物の内部構造やギミックの多くは隠され、その露出が最小限にとどめられる場合が多い。 すなわち、鑑賞者に「何を用いて」撮影を行っているかを見せてはいるが、「どのようにして」撮影を行っているのかの詳細は見せていないのである。 これは、内部構造やギミックを露出することで映像作品における中間制作物である造形物のモノ性が鑑賞者に意識されてしまい、そのキャラクター性が損なわれてしまうためであろう。 対して本展の展示では、内部構造やギミックを鑑賞者に見せることにより、怪獣スーツの持つキャラクター性と中間制作物としてのモノ性が二重写しとなって提示される。 これによってクリエイター達の創意工夫によってモノでしかないものが生きたキャラクターであるかのように見えてしまう、という特撮という映像表現の奇妙さに意識が向けられることとなるのである。 特撮技術とその技術者に焦点を当てた本展ならではの展示方法と言えるだろう。 特撮とは「トリック」である ここまで映像作品のなかに登場するキャラクターと中間制作物としての造形物のあいだの違いを確認してきたが、この両者は形状に関しては概ね同一であり、カメラによる撮影というプロセスを挟むことによって造形物がキャラクターへと変わるという関係性に大きな違和感はない。 しかし、本展の展示物のなかには、造形物とキャラクターの間で形状が大きく異なるものが存在する。 例えばレギオン草体であるが、『ガメラ2 レギオン襲来』においてはシーンに応じて書き割りと造形物が使い分けられている。 レギオン 草体 書き割り 正面(左)、側面(右) こうした表現方法は、レギオン草体のような植物然としたほぼ動かないキャラクターだけでなく、動きの芝居があるソルジャーレギオンにも使用されている。 展示ケースの明るい照明のなかで置かれた紙製ソルジャーレギオンは当然ながら紙にしか見えない。 鑑賞者は立体的なキャラクターとして認識していた自分自身の作品の視聴体験と目の前の造形物との間に大きなギャップを感じることとなるだろう。 左:レギオン 草体 つぼみ、レギオン 草体 根 中央:ソルジャーレギオン。 そしてその違いは、作品を見ている最中の観客の眼では一見して判別できず、メイキング映像やメイキング写真、今回のような展覧会で初めてその実態に気づくこととなる。 このようにクリエイター達の高度な技術によって視聴者が欺かれ、そのタネと仕掛けに驚かされるという特撮の構造は、特撮のパイオニアであるジョルジュ・メリエスがもともと手品師であったこと、そしてその撮影技術が「トリック撮影」と呼ばれていたことを思い出させる。 伝わる現場の熱量 本展で展示されている数多くの造形物は、特撮作品における中間制作物であり、カメラを通して撮影されること等によって初めて作品へと完成される。 そうした特撮作品におけるキモでもある撮影現場の過酷さを雄弁に語るのもまた、それらの造形物なのである。 これは、撮影で使用されたスーツと完全形モデルを比較するとよりわかりやすい。 完全形モデルとは、スーツ完成時の造形と色を保存するため、スーツ制作に使用した粘土原型を使ってFRP()を素材に制作されたものである。 巨大レギオンのスーツはラストの戦闘シーンで爆破されたため一部が現存するのみであるが、イリスについては状態のよいスーツが残されており、展覧会場で完全形モデルと比較することが可能である。 撮影時のダメージにより黒ずんだ色彩や各所に見られる細かな傷からは、スーツアクターやカメラマン、特殊効果スタッフ達の苦労の跡を垣間見ることができる。 また、完全形モデルをよく見ると、巨大レギオンもイリスも色彩が造形時と撮影時で微妙に異なっていることが確認でき、現場でスタッフによる手が加えられたことがわかる。 怪獣制作においては、その姿かたちを創造・設計するデザイン担当や、彼らによって生み出されたデザイン画から実際の造形物をつくり出す造形家が非常に大きな役割を果たしていることは当然ではあるものの、それ以外のスタッフたちの仕事もまた欠くことはできないものなのである。 左:イリス 頭部から胸部 完全形モデル 右:イリス スーツの頭部 そしてその撮影現場がどのような様子であったのかを伝えるもうひとつの展示物が、「大映東京撮影所時代のNo. 4スタジオ」のジオラマである。 こちらは『ガメラ対大魔獣ジャイガー』(1970年)にも参加し、平成ガメラ3部作においてもその腕を振るった照明技師の林方谷の手によって制作された。 スケールは24分の1であり、スタジオでは架空の特撮作品「ガメラ対大魔神」の撮影が行われている。 現・角川大映スタジオが「大映東京撮影所」と呼ばれていた時代を再現したものであり、時期的には平成ガメラではなく昭和ガメラの頃であるものの、クレーンやレールによる特撮作品の撮影の様子がよくわかる。 こうした撮影風景を再現したジオラマは福島県須賀川市の「円谷英二ミュージアム」にも存在するが()、本展のジオラマは照明技師の林氏の手によるものということもあり、照明周りのディテールが非常に緻密である。 天井に配置された照明や足場などはミニチュアセットやスーツでの演技に焦点を当てがちなメイキング映像や写真ではなかなか注目され辛い部分であり、立体物でその構造を確認できるこのジオラマは、撮影現場の様子を知るという特撮の教育・普及の面で今後も非常に大きな役割を果たすものと思われる。 また、撮影風景だけでなく、外壁といったスタジオの外構造や屋根付近に配置された「大映マーク」も忠実に再現されているとのことである。 まさしく細部にまで力の入れられたジオラマと言えよう。 「大映東京撮影所時代のNo. 4スタジオ」 正面(左)、側面(右) 過去から未来へ受け継がれる特撮のDNA ここまでは主に平成以降の新しい作品に関する展示物を中心に見てきたが、本展には昭和の大映特撮に関連するものもいくつか展示されている。 『大怪獣ガメラ』(1965年)で使用されたタンク車のミニチュアや怪獣のデザイン画、スーツの設計図は50年以上前の制作状況を知る貴重な資料である。 大魔神に関しては当時の粘土原型の形を記録した造形物が残されており、大変驚かされる。 これは京都の人形作家である岡本庄三が制作した粘土原型を、大魔神のスーツ制作を担当した高山良策がFRP素材に置き換えたものである。 制作目的がひな形の形が失われないようにするためか、ロングショット用ミニチュアとして使用するためかは不明であるが、結果として前述の完全形モデルと同様の役割を果たしたと言える。 また、昭和の「ガメラ」シリーズが公開された際に劇場に掲示されたロビーカードや、大映特撮作品に関する少年誌の記事、ソフトビニール人形なども展示されており、当時作品が人々にどのように受け止められていたのかをうかがい知ることができる。 左:タンク車 ミニチュア 中央:大魔神 ひな形 右:ロビーカード こうした昭和から平成の時代へと受け継がれてきた特撮の技術、文化を令和の時代へと繋いでいくために本展で行われたものが、特撮美術監督の三池敏夫氏による特撮雲ワークショップである。 こちらには本展の会場となった日本工学院専門学校の学生約20名が参加し、雲海でのガメラとギャオスの対決、つまり『ガメラ 大怪獣空中決戦』のワンシーンを再現するミニチュアセットが制作された()。 ただし、2時間程度で制作から撮影までがなされた熊本のものに対して、今回のものは2日間もの制作期間が設けられており、セットの規模もディテールも大きく上回るものであった。 なお、ホリゾント(背景画)には昭和ガメラシリーズに登場した敵怪獣のように見える雲が三池氏の手によって描かれており、鑑賞者を楽しませる仕掛けとなっている。 左:特撮雲ワークショップによって制作されたセット 中央:セットの中心部に位置するガメラとギャオス 右:『ガメラ対深海怪獣ジグラ』(1971年)に登場するジグラに見える雲 この特撮雲ワークショップで制作されたミニチュアセットにおいて、ガメラとギャオスをピアノ線で吊るために使用されたフレームを設計制作・提供したのが、本展の開催地である蒲田に位置する大田区のサンケイエンジニアリング株式会社である。 本展ではサンケイエンジニアリング株式会社提供のフレームがワークショップのミニチュアセットだけでなく、2体のガメラの全身スーツや『ガメラ 大怪獣空中決戦』で使用されたガメラの飛行モデルを支えるためにも使用されている。 特撮のDNA展制作委員会の堤佳保氏によれば、従来使用されているスーツ保管用のフレームはスーツよりも一回り大きい程度のサイズのため、展覧会場で鑑賞者が撮影しようとするとフレームが一緒に写り込んでしまうという難点があった。 それを解決するため、従来よりもさらに大きなサイズのフレームをサンケイエンジニアリング株式会社に依頼したことが、そもそもの発端であったという。 伝統的な町工場が多い大田区の土地柄を生かした展示方法と言える。 また、2体のガメラの全身スーツの展示場所にはサンケイエンジニアリング株式会社の概要とPR文章がキャプションとして載せられている。 特撮作品には古くから郡司模型製作所や戸井田板金製作所などの町工場がミニチュアの外注先としてその制作に大きな貢献をしていることを考えると、職人技へのリスペクトが表れた、特撮を主題とした展覧会ならではのキャプションの使い方と言えるだろう。 左・中央:ガメラ 1995 CM用スーツ 右:サンケイエンジニアリング株式会社に関するキャプション 「見立て」なのか「錯覚」なのか、その絡み合いなのか…… 本展では、縮尺の異なる複数の造形物の並列展示や内部メカニズムの公開、造形物の素材感や平面性の暴露など、これまでの特撮作品を主題とした展覧会ではあまり採られなかった展示方法が多数確認された、単なるキャラクター展示とは異なる新しい形の展覧会であった。 さまざまなレベルで造形物の「モノ性」を鑑賞者に見せる本展の展示は、特撮がクリエイターたちの技術の結晶であることを明らかにするだけではなく、我々が特撮作品をどのようにして一本の物語をもった映像作品として認識しているのかに対しても意識を向けさせる。 ミニチュアセットや着ぐるみの怪獣を「本物であるかのように」見るという特撮の認知に関しては、歌舞伎や日本庭園などにおける「見立て」との連続性が指摘されているが()、本展の展示物を見てもわかるように、クリエイターたちの技術と創意工夫によって、視聴者は単なるモノである造形物を、確かにそこにいるキャラクターであるかのように錯覚させられてもいる。 このような「見立て」と「錯覚」双方の複雑な絡み合いこそが、特撮の魅力と言えるのではないだろうか。 第一作目の『ゴジラ』を除きすべてタイトルに「VS」が付くことから、「VSシリーズ」とも呼ばれる。 自然光は人工の照明器具よりも照度が高いため、被写界深度を深くして撮影することが出来るほか、波長分布が自然光と異なる人工照明を用いたライティングよりも現実に近い雰囲気の画面になるため、オープン撮影では屋内セットでの撮影よりもミニチュアを本物らしく見せることができる。 その他、屋内セットではホリゾント(背景画)の高さの限界から制限されるアオリのカメラアングルを自由に使用できること、背景として実景の空や雲を用いることが出来ること、屋内では危険な大規模な爆発を用いた撮影ができることなどが、オープン撮影のメリットである。 ただしその反面、撮影スケジュールが天候に左右される、ミニチュアセットが痛む恐れがある、セット内に虫が入ってこないようにしなければならないなどのデメリットもある。 「平成ゴジラ」シリーズで特技監督を務めた川北紘一が特技監督を担当している。 特撮作品においては、着ぐるみの硬質パーツに使用される場合もある。 『ガメラ 大怪獣空中決戦』においても当初はこの姿での飛行が検討されていたことを考えると、実現しなかった幻のシーンを再現したミニチュアセットであるとも言える。 熊本市現代美術館のものについては註9のリンク先を参照のこと。

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