ゾム 夢 小説。 【w.r.w.r.d】どうしたんや、ゾ.ム…

脅威さんはお嫁さんに溺愛中。【wrwrd!】

ゾム 夢 小説

ご本人様とは関係はございません ・こちらの作品に何か 問題が御座いましたら、削除 ピク限といった、対処を取らせて いただきますので、ご了承ください。 ・エセ関西弁 ・愛されでございます。 ・腐向け要素など一切行って いませんので、腐向け、と思った方は すぐに、お帰りください。 ・嫌な方は、即ブラウザバックを 推奨します、それでも見たいってお方は どうぞ、小説のご視聴へお進み下さい。 それでは、注意書きをちゃんと 読みましたか? OKですか? それではどうぞ。 [newpage] 眠り続ける奇病 それは、大先生という人間に 取り付いてしまった奇病、それは 友である奴の願いが叶わないと 解けないという、誰もが、解く方法を 全て試したが、解けなかった さぁ、彼の奇病を解いてくれ 解放してやってあげなさい。 [newpage] 僕は、ずっと夢の中に居た 夢の中から、モニターを見つめるだけしか 僕には出来なかった、僕は奇病を 患っている、眠り続ける奇病を それは、友の願いが叶わないと解けないという条件だった、 僕はこのまま眠り続けるしか 出来ないのだろうか、皆ともう一度、 あの時のように笑いたい、笑顔になりたい 今は、ヘラヘラとモニターに笑って いるしか、方法は無かった、 僕の夢の中に訪れる者は数名居た トンち、ぐるちゃん、シッマ シャオちゃん、マンちゃん、数名が僕の 夢の中に訪れた、僕の夢に1人だけ 訪れない者が居た、ゾムだ、 最高の友、僕の兄弟でもあるのだ、 その子が願っている、と、ぐるちゃんに 聞いた、ゾムが僕のために、 願っている、ゾムの思いを、だが それが叶うかは、分からない。 誰もが願った、だがそれは叶わないと、 囁かれていた 僕はこの夢から抜け出したかった また、あの時のように遊びたかった もう、眠り続けるのは嫌だった、 皆のように自由になりたい、だがこの夢の中は、1つのモニターだけで、それを ずっと、見つめるだけしか出来ない所だった、僕は、僕は………? ずっと、この奇病から 解放されたかった、自分は不幸だ、 と親に言われていた、お前は不幸だ、 お前なんか産みたくなかった、と言った その時の僕は、ただ黙っている事しか 出来なかった 親にも、世の中にも、うんざりしていた 僕を解放してくれない、僕はずっと この世界で生きていかなきゃなんないのか と、僕を信用してくれるのは、猫だけ 僕と1番仲がいい黒猫、僕を癒してくれていた、その子だけ、 この子がいる限り、置いていかないよ と言葉を零し、眠った、ひたすら もう世の中に居たくない、夢の中に 居たい、という願いが、叶ってしまって 僕は眠り続ける奇病にかかってしまったんだ。 不思議だろ?と言葉を零す 涙も流れてきて、ただただ ヘラヘラとモニターに向かって、 笑っているしか僕には出来なかった。 僕を解放してくれよ…お願いだよ… その願いは叶うはずもなく、ずっと 夢の中に居るだけだった 「僕を、解放してくれよ… 世界に帰りたい…僕をここから 解放してくれよ…もう嫌なんだ…ああ…」 「もう、大丈夫やで、 大先生」 その声に反応して、後ろを向く 「大先生」 「ぞ、む…?」 「来たで、来れたんや」 「来てくれたんやな… 僕を解放してくれよ…もうここの 世界は嫌なんや…」 「解放してあげる、俺と 遊ぼうや、ずっと、ずっと」 「うんっ…だから、解放して… もうこの世界はうんざりや…」 「じゃあ、行こうか、大先生」 「…?」 「歩いて?、」 と言葉をこぼして、目の前を 歩く、ゾムの隣を歩く、ゾムは にっー!と笑って、一緒に歩く 光が見えてきて、僕とゾムを包み込んだ 「…う…?」 「大先生!」 「大ちゃん!!!」 出迎えてくれたのは、ゾムとげどちゃん 意外な2人だなぁ…と思いながらも 涙を流して、出られたんだ…と自覚した 僕は、身体がだるく、重かった ずっと、眠り続けたからかなぁ…?と 思い、笑った、笑いながらも涙を 流した。 ではまた次回に では。

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#○○の主役は我々だ! #○○の主役は我々だ!小説1000users入り 応答の有無について

ゾム 夢 小説

リクエストで脅威さんの頭が実は良かった話 軍パロ要素が含まれています * リクエストをくださった方! 本当にありがとうございます。 嬉しくて早速書いてしまいました。 そして、頭が良かった話なのに途中変な方向へ曲がっていってしまいました。 本当に申し訳ありません。 * 前作品では、沢山のブックマーク,いいねありがとうございます。 ストーリーが少し無理やりな所もあって違和感を感じる所もあるかも知れませんが軽く流してもらえれば幸いです。 また、沢山のフォローありがとうございます! お陰様でフォロワー人数が100人を突破致しました。 ここまでいくとは思っていなかったので正直感謝してもしきれません。 本当にありがとうございます。 この小説を読むにあたって次のことをお守りください。 ・ご本人様や他の方に迷惑になる行為は御遠慮ください ・誹謗中傷、晒し等はおやめ下さい ・マナーを守って閲覧してください 以上の事が守れる方はどうぞご覧下さい。 何かアドバイスや意見がある方はどうぞ。 No tags were used. 注意 この小説は実況者様の名前をお借りした2. 5次元の小説です。 ご本人様や他の方に迷惑にならないようにマナーを守って閲覧してください。 小説を読むにあたって以下の事を了承の上閲覧してください。 ・軍パロ要素 ・キャラクターや口調の捏造 ・エセ関西弁 以上の事が大丈夫な方はどうぞ [newpage] * その日はとても忙しく皆基地の中を忙しなく走り回っていた。 あのいつも余裕を持っているグルッペンでさえも焦りながら仕事を片付けている。 こうなったのは全て昨日の夜の出来事のせいだ。 要件は、外交の日時を明明後日から明日にずらしてくれとの事であった。 それに対応したトントンは、突き返そうとしたが明日にずらさなければ明明後日の外交は無しになるとの事なので、渋々と受け入れた。 その結果がこの惨事で、みんな基地を走り回っている。 そんな様子を観察していたゾムは唯一暇な人員だった。 元々団体行動が得意ではなかったため隊には何処にも所属しておらず、仕事は殆ど回ってこなかった。 ゾムは走り回っている幹部をダクトの上から見ながら総統室の上へとやってきた。 グルッペンはトントンと何やら話し込んでいてこちらの事には気づいていないようだ。 「どうするん?もう時間ないで。 オスマン達は間に合わへん」 「鬱はどうなんだ?確か書類もうそろそろ終わる頃だろう」 「がばって最初かららしい。 大先生はしばらく対応できん」 「トン氏、お前はどうなんだ?」 「見ればわかるやろ!無理や!」 2人は書類を捌きながら外交のことについて考えるという高等な技術を使っていた。 よくがばる鬱には出来ないであろう。 それもそのはず、オスマン達と入れ違いで使者がやって来て急に決まった事なので、急に対応しようとなると余程の有能でなければ無理だろう。 トントンは、唸りながら書類を完成させてゆく。 ゾムはダクトをつたい自分の部屋に戻ると、廊下に出てどれくらいの仕事を受け持っているのか様子を見に行く事にした。 そもそも何故ゾムに書類仕事を手伝ってもらおうとする人物がいないのであろうか。 それはゾムが戦闘能力に極振りしてしまい、いかにも仕事が出来ないように思われたからである。 ゾムはそんなことを思われているとは露知らず、がばって最初からになった鬱の元へと行った。 鬱の部屋の前に立つと中から邪神が出てきそうなほど、どんよりとした空気が漂っていた。 しかし、ゾムはそんな空気を無視して扉を開く。 中には鬱が机に向かって書類を書いており、周りには紙やティッシュなどのゴミが散乱していた。 「うわ、くっさ」 「へ、ゾムさん?」 「大先生がばったんやってな!さっきトントンがグルッペンと話しよったで!」 「何でそんな嬉しそうに話すん!?てか、忙しいから邪魔すんならどっかいってやー」 「えー、だって暇なんやもん」 「いいなー。 俺も暇してぇー!」 大先生はゾムの方を横目で見ると直ぐに書類に取り掛かった。 ゾムはそんな鬱を面白くなさそうに見ると静かに部屋を出ていった。 足音さえもたてないそれは鬱の集中力を妨げる事のなく、ペンがひたすらはしる音だけが続いていた。 * ゾムはふらふらと廊下を歩いてエーミールの部屋の前を通りかかった時、部屋の中からエーミールの奇声が聞こえてきた。 ゾムが部屋の扉を静かに開け覗いてみると、何やら机の上に1枚の紙を広げて唸っているエーミールの声が部屋に響いていた。 そんな国の地図を開いているのだから疑問に思ったゾムはエーミールに話しかけてみる事にした。 「エミさん、何してんの?」 「ひぇぁあ!?」 エーミールはゾムがいつの間にか後ろに立っていた事に驚いたのか、後ろを振り返って顎が外れそうなほど口を大きく開いている。 ゾムはエーミールのそんな阿呆面に笑いながら再度問い直す。 今どこまで進んでんの?まさかこの丘から行く訳じゃないよな?」 「へ、そのつもりでしたけど…ダメでした?」 エーミールの言った言葉にゾムはため息を吐いた。 ゾムは椅子に座りながら、こんな人物がルートを決めてしまっていいのかと一瞬呟きそうになったが、何とか飲み込みエーミールにわかりやすく説明していく。 「ここ、丘の前方斜め右方向。 ちっちゃい竹林あんねん」 「はい、そうですね。 グルッペンから。 」 「…あ!!竹林に兵士が潜んでいる可能性があるって事ですか?」 「それもあるけど、1番はここ。 丘の所」 エーミールはゾムの言っていることを一つ一つ理解していこうと必死に着いてくる。 ゾムはそんなエーミールを横目で見ながら、地図に書き込み説明していく。 途中エーミールと意見の食い違いなどもあったが無事にエーミールに説明を終えたゾムは、部屋を出ようと椅子から立ち上がる。 すると、エーミールがゾムを呼び止めた。 「ゾムさんって頭良かったんですね」 「へ?」 「だって今の私の案の穴、見て直ぐに分かったじゃないですか。 グルッペンさん達だってこのこと分かるか分かりませんよ」 「誰でも気づくやろ。 てか残りの作戦たてんでええの?」 「あぁ!何から何までありがとうございます!」 エーミールのその言葉を聞きゾムは部屋の扉を閉めた。 エーミールはまだ仕事は終わりそうになく、邪魔したら悪いと部屋の前からすぐに去る。 ゾムは誰もいない事に腹を立てながら、長い廊下を暇潰しに歩いていった。 * しばらく幹部の部屋の間を行ったり来たりしながら暇潰しをしていると、ついにトントンの耳に入りインカムで叱られた。 本人の目の前で叱ることの出来ないことから、仕事が大変なんだなという感想だけが残った。 トントンに邪魔をするなと念を押されて、またもや廊下を歩いていた。 すると、廊下の向かい側から1人の兵士が走ってくるのが見えた。 何やら慌てている様子だ。 総統室のある幹部棟には滅多に一般兵は来ないので疑問に思い呼び止める。 その様子を見ながら、ゾムは悪い事を考えたかのような笑みを浮かべて自分の部屋へと早足で向かう。 「んふふ、びっくりするやろなぁ!」 ーーー 総統室では、沢山の書類を捌きながら先程報告しに来た兵士の要件を聞き流していた。 トントンは兵士に指示を出すと、外交官を迎える為準備を始めた。 「トン氏、大丈夫なんか?」 「いや、正直無理やけど俺が行く以外方法がないんだよなぁ」 それだけ短い会話を交わすとトントンは急いで書記長室に向かいスーツに着替える。 ネクタイを閉めネクタイピンで止めると、部屋を出て門の外に居るであろう外交官を早く迎えに行かなくてはと部屋の外に出る。 門へ向かうため早足で階段を降りていくと、談話室もとい客室から話し声が聞こえてきた。 粗方仕事を片付けた大先生と他の奴らが話しているのだろうと考えたトントンは、外交官を向かい入れるため注意をしようと扉を開けた。 ゾムはトントンが来た事で一旦外交官との話を辞めると、トントンを部屋の外へと誘う。 トントンはゾムに腕を引かれて部屋の外へと出る。 「な、何してんねん!ゾム」 「何って、みんな忙しそうで外交出来そうにないから俺が対応しただけやけど」 「って言ってもお前外交なんて出来んやろ。 そして、数秒たち口を開く。 「なら、トントンも一緒に居ればええやん。 隣で指くわえて見とき」 「そういう問題じゃ…」 トントンがそう言いかけてから、ゾムはタイミングを見計らったように扉を開く。 中では笑顔でこちらを見ている外交官とその後ろに立っている護衛の2人がいた。 ゾムはその2人の目の前にあるソファに座ると、トントンにも座るように指示する。 それに従いトントンも大人しくソファに座る。 ゾムは、先程の話ですが…と話し始めた。 トントンはことの行く先を緊張しながら見守っていたが、ゾムにおかしな所はなくむしろ自然と我々国の有利な方向へと進めている。 途中相手が渋る事もあったが、ゾムの口車に乗せられて納得したように頷き条件などを全て飲み込んでいく。 ゾムは相手が渋る話には全て理由を付けていかにも相手が有利になりそうな事を話していく。 たまに嘘を混ぜる時もあるが、それも殆ど困らなく怪しまれない程度であった。 ゾムが門の前で見えなくなるまで手を振っていると、トントンが横から話しかけてくる。 「あれ、どういう事やねん。 お前戦闘能力全振りじゃ無かったん?」 「え、別に戦闘能力全振りやないけど。 勝手にみんなが勘違いしとっただけやで」 「…うそやーん」 「こういう事って俺得意やねん。 今回も相手納得して全部我々国有利な条件で進めたやろ?」 「まぁ確かに」 ゾムはトントンと総統室にいるグルッペンに報告をするために階段を上がっていく。 トントンは先程の外交官とのやり取りを見てゾムの見方を改めたのか此方を何やら期待するような目で見ている。 「あ、書類仕事はした無いからな?」 「は?お前がやらなくて誰がやるんだよ。 あくしろよ」 「うわぁ…横暴!」 「そんな事言わずにやって下さいよ、ゾムニキー」 くだらない会話をトントンとしているといつの間にか総統室の前に着いており扉をノックする。 部屋の中から低く心地よい声が返事をするとトントンは扉を開く。 ゾムはトントンの後ろに続けて部屋の中へと入る。 すると、グルッペンはゾムのスーツ姿を見て驚いたのか目を見開いて手を止めている。 ゾムが報告しようとグルッペンの前に立ち口を開こうとすると向こうから待ったがかかった。 「待て待て待て。 何故ゾムがスーツを着てるんだ。 まさかゾムが対応したとかじゃないよな?」 「そのまさかやけど」 「…マジすか?」 グルッペン若干信じられずトントンに目線を向けるがトントンは何も言わずに頷く。 グルッペンはその行動から何かを悟ったのか、目のハイライトが消えている。 ゾムはそんなグルッペンの顔に少し笑い声を零しながら今度こそ報告をと口を開いた。 さらに、そこにトントンの追加攻撃が加わりグルッペンは完全に固まってしまった。 「で、貿易の話なんやけどーーー」 グルッペンが固まったままゾムの報告が終わり、グルッペンはペンを固く握りしめながら震えていた。 ペンは今にも折れそうなほど力が加えられていて、小さな音がペンから発されている。 「ゾ、ゾムは、戦闘能力全振りじゃないのか?」 「それ、みんなが勘違いしとっただけやで。 俺どっちかって言うとこっちの方が得意かもしれん」 「はぇー…」 ゾムはグルッペンの顔を見て満足そうに笑うと部屋を出るために扉の方へと向かう。 グルッペンは夢でも見ているのではないかと巫山戯たことを呟いていて、その目は死んだ魚のようだった。 ゾムは部屋を出るとスキップをしながら自分の部屋へと向かう。 廊下に居る書類を出しに来た幹部と何人かすれ違ったが、皆ゾムに驚いたような視線を向けていた。 ゾムはそんな反応に満足しながら部屋に入るとスーツから元の服へと着替え、黄緑色で揃えられているベットに飛び込んだ。 「頭動かすのもいいけど、偶にやないとやっぱ疲れるなぁー」 ゾムはポツリと独り言を呟いてそのまま夢の世界へと旅立って行った。 後にこのことは幹部だけでなく、軍全体に広まり書類仕事が大量にまわってくるようになるのは、まだ先の話。 ーfinー.

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【w.r.w.r.d】どうしたんや、ゾ.ム…

ゾム 夢 小説

なんかクッソつまらんタイトルで申し訳ない。 脅威さんが怪我で動けなくなったとこを周りが騒ぐ感じの話。 二次創作本家関係無し、弱ってます、血出てる、あんま明るくない、新年からごめんねブラウザバック推奨 昨年は作品共々沢山構っていただいてありがとうございました! お礼にせめて何かさらっとこう書いて2018年の内に上げるぞ、と思ってたら見事に年超えました。 昨年最後はこの小説書いてたし、今年最初もこの小説書いてました。 それにしても暗い。 実に私だ。 リクエスト、その他趣味の小説は4月以降また書いていこうと思います。 待っていてくださる方がいるようで大変有難いです。 デイリーランキング 69位 女子に人気ランキング 40位 2019. 『戦火は落ち着き始めている、どうやら無事収束しそうだ。 各自、撤退してくれ。 よくやった。 』 インカムに入った司令官である総統、グルッペンの指示に、仲間の了解の声が重なる。 それを聞きながらその黄緑色のパーカーを真っ赤に染めた彼は。 ずるずると壁に寄りかかった。 「くっそ…」 小さくつぶやく声も、もう既に声を発さない無数の屍の中にかき消される。 いつもだったらこの程度の怪我に動けなくなる程ヤワな身体はしていないのに、と歯を食いしばった。 大体、今回は1度で仕留めるはずの複数人を自分のミスで正面で相手をする羽目になったのだ。 自分に気づいた敵がどの様に動くかはある程度しか想像が出来ないし、仲間を守る自分の役割が、このような事で逆に脅威に変わってしまう事だって有りうるのだ。 何故なのだろうか。 数日前から身体が重かったせいか。 上手く動けないと焦ってしまったせいか。 それとも、 せめて戦いの中では自分が先頭に立たねば、迷惑を掛けないようにと気負ったせいなのか。 ネガティブな思考に渦巻き巻かれる思考は、四肢から溢れる血液を止めるのに手間取っている様だった。 決して他人の血だけではないそれで染まり重く感じるパーカーの胸元を握りしめ、自分も撤退しなければと呼吸を整える。 「かえ、ろう」 はっ、はっ、という浅い呼吸の中に混ざったその言葉は、彼自身が意識して発したのかどうか確かめる術は無かった。 「なぁ、ゾム見た?」 敵基地からもだいぶ離れた場所。 シャオロン、トントンと合流した情報部の彼、鬱は、飄々と歩きながらふとしたように尋ねた。 「見てないな。 いつもは俺らと同じ頃に出てきて飯食おうぜ!って引っ張ってくのにな。 」 トントンは少しく首を傾げるようにしながらそう答える。 「まぁ何かあったら連絡いれるやろし、ゾムだから大丈夫でしょ?」 少し心配そうなものの、なんて事無い風に昇り始めた日に目を細めそう言ったのはシャオロンだった。 自分もカチッと煙草に火をつけながらそうだな、と頷く。 「ゾムさんメイン近接武器落としてたみたいでさ、拾ってたんやけど…飯ん時にでも渡したろ。 」 手持ち無沙汰にしていたサバイバルナイフをくるりと回しながらそう言う。 「予備は持ってたから落としたって大したこと無いと思うけどな。 」 「まぁ、心配なら一応連絡入れとくか?」 トントンはそう言いながら敵基地を出て必要が無くなった通信機器を取り出す。 「こちらトントン、ゾムへ。 大先生がお前の落としもん拾ったみたいやぞ、後で受け取りに来い、だそうだ」 『…こちら、ゾム。 』 「了解、だってさ。 ちゃんと生きてたぞ」 短い応答の後、通信を切りながら2人にも安否を伝える。 「いやいや、流石にうちの最高兵器が死んでるとは思ってへんで?」 苦笑いしながらそう答えると、もう拠点である基地に辿り着く所だという事に気づく。 「はいじゃ〜お疲れさん。 休憩した後報告兼ねて飯だから、時間通りに来いよ?」 遅刻常習の彼らに向かってトントンは、淡々と門を抜け建物に入ると自室に消えていった。 「いやぁ、お疲れなこった」 「そりゃそうやろ、トントン頑張ってたもん」 「せやなぁ」 「大先生、俺らも休まんと」 寝坊したらそれ届けられんやろ?とナイフを指し、そしてまたシャオロンも自室へと姿を消した。 「まぁ…寝るか」 疲れきった頭を使うのは得策では無い。 ぼんやりと部屋のベッドに倒れ込んだ彼もまたすぐ闇に沈んだ。 ゾムが拠点基地に辿り着く頃には、もう日はすっかり昇りきっていた。 血みどろで意識も朦朧としている状態ではあったが少し休めば治るだろうと自分に言い聞かせる。 ただこんな状態で門兵の前を通れば医務室に放り込まれるの事は目に見えていたので、力の入らない足で裏庭の塀を使い中に入る。 あまり人が来ないため静かなその場所の死角に、よく自分が休息をとる木造のベンチが置いてあった。 ふらふらとそれに倒れ込み、重くなるからと最小限しか入っていない応急手当の道具に手を伸ばす。 乱雑にぐるぐると巻いた包帯で傷がまた開いてしまったらしく鈍い痛みが走るが、もうそんな事はもうでも良く早く目を閉じたかった。 丁度優しく日の当たっているその場所で身体を丸め目を閉じると、彼の意識はいとも容易く飛んだのだった。 「っ、トンち!大変や!」 息せ切って飛び込んだ軍幹部の会食には、もう殆どの人が揃っていた。 その中にやはりその人物はいないと見えいよいよ焦る。 「遅いぞ鬱…何があったん?」 報告会はもう始まってんのやぞと半ば呆れこちらを向くトントンは、ゼェゼェと肩で息をする俺の姿を捉えた。 「ゾムさんが…何処にも居らんのや。 帰った形跡も、無い。 」 「…どういうことや、戦いに倒れたとの報告は入ってないぞ」 「俺にもわからん」 「怪我したとか?」 「ゾムに限ってそれは」 「誰か連絡はしたか?」 ザワザワと焦りの見える顔が一様にこちらに向くのを感じながら、俺はその中のただ1人を見据えた。 「グルッペン…俺、探してくるから」 「おう、行ってこい。 何かあったら報告してくれ」 その返答を貰うとすぐさま踵を返し扉に向かう。 「お前だけだと不安や、俺も行く。 すまんグルッペン」 奥にいたトントンも腰を上げ、俺の隣に立った。 「焦るのも分かるが大先生、落ち着け。 手分けして探そう。 」 「あぁ…すまん、ありがとな」 不安の拭えない表情をした一同とトントンにチラと目をやり、落ち着くために1度小さく深呼吸する。 後ろでは所在を確認しようと方法策を考える話をしているようだった。 「…行くで。 」 俺らも動こう。 2人は酷く重たく感じるドアを開け、走り出した。 情報部のエーミールが手早く建物内のカメラ解析をしてくれたお陰で、ゾムはどうやら中にはいないらしいということが早々に判明した。 「外の何処に居るっていうんや…」 『コネシマとシャオロンは正門の方から見て回ってくれ。 ロボロはマンちゃん連れて万一の為館内。 俺は大先生と合流して反対から探してみる』 「了解」 捜索に参加している複数名にその他に手際よく指示を出すトントンの声は少し乱れた息遣いを感じさせた。 「トン氏、俺は今裏口に向かってるで」 『OK分かった、すぐに向かう』 居場所を伝え小走りで建物の裏側を目指す。 普段殆ど人のいない場所であるそこは優しい陽だまりの満ちた穏やかな風景を映し出していた。 辺りを視界を渡らせながら懸命に彼の黄緑色を捉えようとする。 「ゾムさ〜ん…居たら返事してくれ」 こんな所にいるのかどうかと我ながら疑問を反芻している最中に、しかしそれはその場にそぐわぬ強烈な物として目を奪った。 「…っ、おい、ゾム!!!」 誰も気づかないような朽ちかけたベンチの上で、 「どうしたんだよ、その身体…、!」 赤く紅く染まって動かない、 「っおい、おい!!!返事してくれ!!!」 ゾムが力無く倒れ伏していた。 躊躇わず握った手は辛うじて生きているくらいの体温しかなく、その腕に、腰に、足に、無作法に巻かれた包帯は元の白さなんて想像もつかないくらいに痛々しい色に染まっていた。 それとは対照的に蒼白な顔には薄らと汗が滲んでおり、全エネルギーを浅い呼吸に使っているような状態だった。 足が震えてしまい地に膝をつき、上手く立ち上がる事が出来ない。 触れたら、簡単に壊れてしまいそうだった。 『大先生、ゾム、見つかったんか?!』 『おいどうした、返事しろ!』 インカムから聞こえてくる誰の声かも分からないそれに、反応する事が出来ない。 彼を運べる程の力も体力も無い。 「誰か、はやく…」 震える声を絞り出して言えたのは、それだけだった。 しかしそれだけの声に、答える音があった。 「ここにおったんか大先生、 …っおい、それ、」 「ットン氏、はやく助けてやって、 ごめん俺、いま、うごけなくて」 完全に腰の抜けてしまった俺を見たトントンは呆れることも無く、だが険しい顔でゾムを抱え上げた。 「見つけてくれてありがとな。 俺が運ぶから、落ち着いたら戻るんだ。 」 彼は大丈夫だ、などという無責任な事は言わなかった。 「…すまん」 小さく発したその音はきっと、トントンが駆け出した音にかき消されてしまったようだった。 ゾッとした。 大先生の叫び声を聞いた時にはきっと怪我でもして休んでいた所を見つかったのだろうと思っていた。 そんな考えには反して彼は、ゾムは辛うじて息をしているくらいの弱りきった姿で丸まっていた。 ただ息をすることが精一杯の、ボロボロで苦しげな姿だった。 ゾムのそんな姿は見た事が無かった。 動けなくなる事が、死にかける事がまさかあるわけ無いだろうなんて、そんな事を勝手に思っていた。 仲間が死んでしまうかもしれない恐怖は底知れないもので、今後ニ度と体験したいものなんかでは無い。 それはあの大先生があんなにも取り乱す程に、 恐怖で動けなくなるくらいに。 「…ぅっ、」 ゾムが不意に呻いたのを聞き取り、医務室に向かい一心不乱に動かしていた足を止めることなく言い聞かせる様に言葉を発する。 「お前…何でこんな事になってんだよ」 当然彼はそれに応えること無く、だがほんの少し彼の虚ろな目が合った。 「…と、し…、おれ、みんな、ちゃん、と、…たすけ、た?…」 不安で潰れそうで、蚊の鳴くようなその声に言葉に詰まる。 「…もちろんだ。 もちろんだよ。 」 「よ、かった…」 少し笑を含んだその声に、不意に涙が出そうになる。 すぐにでも消えてしまいそうだった。 「おい、もう喋んな…、頼むから、」 震えてしまいそうな声を振り絞り死ぬんじゃねぇぞ呟き、丁度辿り着いた医務室のドアを蹴り開けた。 暫くの間待機していたトントンに話しかけたのは1通り出来ることはやったよ、と疲れた笑いを浮かべたしんぺい神だった。 その意味を掴み損ねて、ただ直接問う。 「…助かり、ますか」 「…そうだな、輸血も成功して低体温症から徐々にだけど回復している。 心肺活動もだいぶ安定してきた。 すごい回復力だね。 だから、助からない事は、おそらく無いと思う…けど」 「…」 「酷い傷だね。 一体彼1人に何させたのさってくらい。 大勢からめちゃくちゃにやられた後に逆転で勝ちました、みたいな…まあ、ゾムなら有り得るか。 」 「それは治るんか?」 「もちろん。 傷の方が治りは簡単だよ。 ただ彼1人にこんなにも負担が掛かるようでは今後も同じ事が起こるかもしれんで?まぁ俺がとやかく言える身分では無いけどさ。 」 彼、頑張っちゃう性格やろ? 自分で気づけないなら周りが気づいてあげないと何時か本当に最悪の事が起こるかもしれへんやろ? 責めてる訳やないで、ただ慢心のし過ぎに注意したいな。 困ったような顔でやはり笑いながらそう続けたしんぺい神に、俺は何も言う事は出来なかった。 「ありがとうございます。 …どうか、ゾムをよろしく。 」 そう言って深く頭を下げ、その場を後にする事しか、出来なかった。 「ここにおったんか、大先生」 「…シャオちゃん」 「ゾムはそこに倒れてたんか」 「うん」 禍々しい様相になってしまったベンチにぼんやりと腰を下ろしていると、何気なしにシャオロンが隣に座った。 「トントンの報告聞いてた?」 「…うん」 「よかったよ、命に別状は無くて」 「あぁ」 大した相槌もうてない俺を横目で眺めていたシャオロンは、遂にじっとこちらを見つめた。 「…お前は」 「…うん?」 「大先生は、大丈夫か?」 「…」 「何でそんな真っ青な顔してん」 「…俺が、」 「え?」 先程まで抜け出せなかった思考の沼にまた引きずり込まれる。 だって、 「俺がもっと早く気づけたら、」 あの時だって気づけた筈で、 「もっと早く確認してたら、」 もっとはやく、 「基地に着いた時もっと気にしてたら、」 おれがうごけなくて、 「助けなきゃいけないのに助けられなくて」 拠点基地間近でトントンがゾムに連絡した時に気づけた筈なのに。 「敵基地以外では使用せず外してあるはずの通信機器の応答に答えたって事は、まだその場に居たって事になる、」 つまり、その時点でゾムは。 「その時点から、安易に動ける状態じゃ、無かった。 」 身体が動かせない状態なんて、そんなに消耗していても、そんなになってもずっと1人でいた、なんて、 「…なんでや…、なんで俺は何も思わなかったんや、なんで、」 なんで誰にもなにも言わないんや。 震えを隠すこともせず深く俯いた俺の声をシャオロンは静かに聞いていた。 「…それは別に大先生のせいやないで。 そんなに自分の事責めんなや。 」 「…」 「気づかんかったのは、俺らも一緒。 大先生だけの責任やない。 俺もや。 」 悲しそうに笑ったシャオロンは、俺の膝に作られた水滴には気づかない振りをしてくれた。 「…そもそも今回アイツの負担はデカすぎたんや。 毎回期待以上に働いてくれるゾムに、お前ならやれるってどんどん期待と思い込みがでかくなっていったんや。 それでもゾムは頑張ろうとしてしまった。 有り得ない量の敵を任せられる事を、全力でやり遂げようとして、そして結果から見ればやり遂げてしまった。 ゾムは本当に強い。 俺らはそれを認め、過信した。 ゾムならやれるやろって。 まさかゾムが大怪我する訳ないやんって。 …これは、」 これは俺らが反省する、ええ機会やな。 立ち上がったシャオロンはこちらを振り向くとまた続けた。 「あいつが起きたら、気づかれへんくてごめんなって謝ったらええやん。 そんで、なんで助けてって言わへんの?って叱ったらええやん。 」 まだここに残るか?と聞かれ首を振ると俺も立ち上がる。 「俺まだ報告書まとめて無かったわ。 戻らな。 」 「せや、戻るか」 「…シャオちゃん、」 「ん?」 「ありがとな」 目を合わせないようにそう呟くと、一瞬の間の後「ええよ」と笑みを含んだ声が返ってきた。 その光景を見ながら、あぁ、夢だ、と分かった。 ここ最近眠れていなかったその原因。 夢だと分かっていて、それでも。 それでも怖かった。 「お前はもう用無しだ」と言われるのが。 「何も出来ない」と言われるのが。 「誰も守れない」と言われるのが。 「やめてくれ」 呻くようにそう言っても、仲間達の刺すような視線からは逃れられない。 「許してや」 もっと、 「もっと強くなるから、」 「もっと頑張るから、」 次は上手くやるから、 だから、 「だから、…見捨てないで…」 遠ざかってしまう背中に重い手を伸ばした。 届かない。 ふと、その手を誰かがその手を掴んだような気がした。 ハッと目を開けると、頭から下げていた神と書かれた布を横にずらした我らが軍医、しんぺい神と目が合った。 「っは、はっ、」 浅い呼吸に肺が苦しく思わず顔を顰めると、いつからだか握られていた右手に気づいた。 彼はそんな事お構い無しにゾムの身体を起こし、背中をさする。 「はい、落ち着いて〜、ゆっくりね」 何でもなさそうに繋ぐしんぺい神の言葉で呼吸はすぐに落ち着いく。 そして自分が今どこにいて、どの様な状況下なのかを察する。 聞きたいことはたくさんあったが言葉を探すのに手間取っていると、しんぺい神が先に口を開いた。 「いやぁ、4日ぶりに目覚ましたねぇ。 」 「4日…」 「その割にはいい目覚めじゃ無かったみたいだけど。 どう、身体に違和感ある?」 「…大丈夫っす」 「じゃあ、どこまで覚えてる?」 「…帰ってきて、少し寝ようと思った所…?あ、でもなんか大先生とトン氏の声を聞いたような気がする…」 「ふぅん…」 目を開けた瞬間は困ったような、焦ったような顔だったのがいつものような人の良さそうな笑顔に変わりニコニコとこちらを見続けている。 多少の居心地の悪さを感じ目を逸らすと、また声を掛けられた。 「ゾム、君、少しの間かなり危なかったんだけど。 生死さまよってたよ?」 「…ほんま?」 「ほんとほんと」 「大先生なんか暫く放心状態だったし、その他もここんところずーっと塞ぎ込んでたなぁ。 」 この4日はシッマの声が1回も医務室にまで届いてきてへんのやで?とどこか可笑しそうに笑う。 「それになー、トン氏なんか泣きそうな顔して血塗れのお前運んできてゾムをどうかよろしく、なんて頭下げてさ。 あのトン氏がだよ?父親から娘預けられる婿の気分したわ」 「おトンや…」 「まさにね。 」 楽しそうに話すしんぺい神はそう言うとスッと目を細めてこちらを向く。 「俺は医者の立場から言うけど。 こんな怪我を寝て治そうなんて無理だよ。 今回の事で分かったね?いつも言ってるけど、少しの怪我でも必ず医務室に来るように。 君基準ガバガバすぎて、アテにならん。 」 他の人からのお説教、覚悟してきなよ〜なんて言いながらその場を離れる。 暫くして水の入ったグラスを手に戻ってきたしんぺい神は、そろそろ俺も寝るから何かあったら起こして、と言って再び出ていった。 深夜も深夜だったようで、ずっとついていて貰った事に気付かされる。 ふぅ、と少し息を吐き自身も再びベッドに身を預けるとすぐに眠れそうな気がした。 手を握られていた理由については、遂に聞かず終いだった。 ゾムが目を覚ました。 そのニュースは翌日にはもう知れ渡っていた。 ただその日は面会を許してもらえず、しかし同日しんぺい神に呼び出されたのは鬱先生とトントンだった。 「どうしたん?」 「いや、ゾムな。 目覚める直前にな。 もっと頑張るから、強くなるから、見捨てないで、許してって魘されてたんだよ。 隈も濃いし。 ここずっと寝れてたんかな、と思って。 忠告も兼ねた報告、一応ね。 」 今寝てるけど会う?と面会を特別に許してくれた事に乗じて数日ぶりの再開を果たす。 だいぶ血の気の戻ったゾムは、それでも少しどこか辛そうな表情で眠っていた。 「ゾム…」 「まぁ2人なら静かに出来ると思うし、このままいてもいいで」 「この後すぐ訓練が、無かったら居たかったんやけど。 」 「いいよ、俺が見てる。 」 名乗り出たのは大先生だった。 「俺もちょっと用事あってね〜、じゃあ少しの間見ててくれるかな」 「分かりました。 」 2人を見送って側にあった椅子に腰を下ろす。 目が覚めたら何から話そうと考えを巡らせていると、ふいにゾムが呻いたような気がした。 ハッとして目をやると苦しそうな表情でうわ言の様に呟く。 「ごめんなさい、うまくやれなくて、ごめんなさい、」 「っ、ゾムさん!」 「みす、てないで、つぎはまもるから、ちゃんとやるから、」 何度も何度もそう繰り返す言葉の中に、鬱は確かに聞いた。 「…たす、けて」 苦しかった。 ゾムのヘルプを初めて聞いたような気がした。 でも次は助ける、冷静に、って。 俺に出来ることなら何でもやるから。 「おいっ、ゾムッ!!!」 上から覆いかぶさるようにして肩を揺らす。 大声で叫ぶと、ゾムは薄らと赤くなった目を開いた。 「だい、せん、せ…?」 「あぁそうだよ。 どうした、苦しいか?誰か呼ぶか?」 少しの間の後落ち着いたようで、小さな声で 「いや…ええ」 と呟いた。 束の間の沈黙が重くのしかかる。 俺は決心すると口を開いた。 「なぁ、ゾム…何の夢、見てたん?」 「…」 「話したくない事なら無理にとは言わんが、1人で抱える事ができる量には限度があるやんか。 あんなに苦しそうにしてて何も無いなんて通じひんで。 出来ることなら俺にも分けてくれや、それ。 」 「…俺が、」 「うん」 「俺が失敗して、みんなに見放される、夢。 何も守れなくて、何も出来なくて、迷惑かけて、…捨てられる夢。 最近ずっと、見とってん。 」 「そのみんな言うんは、俺達か?」 「…うん」 「それでずっと、よう寝れてなかった訳やな?」 「…そう」 「その身体で、あの任務をこなして、…こうなったんやな?」 「…ほんま、ごめん」 「え、何が」 急な謝罪に戸惑うと、ゾムはそのまま言葉を続ける。 「最後のアレ、5人くらいやり損ねて、それでこんな怪我食らってもーてん。 俺があそこでミスさえしなければ、もっとうまく行ってたやろ?皆に迷惑掛けずに済んだやろ?」 下を向いたままそう話し続けるゾムの手を俺は思わず掴んだ。 「ゾム、それは違うぞ。 ここ最近特に今回の事はな、お前に負担掛けすぎたってみんなめちゃくちゃ反省しててん。 お前は充分よくやってくれた。 それは分かって欲しい。 」 「…ほんまか」 「ほんまや。 後できっとトン氏辺りから直々に謝罪が入るぞ。 それにな、ゾムはいつだって俺らの事を守りながら闘ってくれてる事くらいみんな知ってる。 それなのに見捨てたりなんかする訳ないやん? ここにいる全員は何度も助けられてるし、感謝している。 だから少しくらいミスったってカバーするし、そのくらい寧ろさせてくれ。 じゃないと俺らはゾムにおんぶに抱っこやで。 …それとな。 」 伝えたかった事をちゃんと伝えようと思いゾムの揺れる目を見つめる。 「気づけなくて、すまんかった。 けどな、怪我したらちゃんと言ってくれ。 しんどいならしんどいと言ってくれ。 無理だと言われたってだれも失望なんかしない。 皆ゾムを助けたいんだ、助けて欲しい時はちゃんと声に出してくれ。 …もう、こんなにボロボロになってまで、1人でいないでくれ。 」 ほんまに心配したんやからな、もうこんな思いしたないわ。 必死の思いでそう呟くとゾムは申し訳なさそうに、でも安心したように「分かった」と笑った。 公式に面会が許されたのは次の日からだった。 うつ先生の言う通りトントンやグルッペンが負担を掛けすぎたと謝りに来たり、心配したんだぞお前が謝れとコネシマにナゾに絡まれそれを周りの面々が止めるという謎のシーンがあったりと色々と騒がしくなっていったが、それと同時にゾムも確実に本調子を取り戻していった。 そして暫く経った現在。 某国某所の潜入から中にいた重要幹部殲滅作戦も優勢続きで遂に終わりだろうという頃。 乾いた発砲音に打撃を受けたがそのまま敵を蹂躙し終えたゾムの姿があった。 少し大きな血管を傷付けられたらしく貧血で視界が定まらない。 このまま何とか帰らなければ、と思う耳に声が入った。 『よくやった、終わったぞ。 撤退できるか?』 口々に出来ます!という声が上がる中自分も同じく応えようとして、だが考え直す。 以前の反省を踏まえて。 仲間を信じて。 「ゾム、…弾を喰らって、歩きづらいです、…誰か、助けて」 通信機器の向こうで一瞬の無音ができ、次の瞬間天井が思いっきり踏み抜かれた。 「おっけ、ゾム回収〜」 思わず後ろに飛んだゾムの肩を支えずんずんと歩き始めたのはシャオロンだった。 「お前、え、来んの早…」 「銃声、聞こえてたからな。 どっちにしろ合流する予定やったし。 」 「…そうか、すまんな」 「いいって」 そんな会話をしていると前から大先生が走ってくるのが見えた。 「あぁ、よかったもう見つけたんか」 「お前無線聞いてた?ていうか非戦闘員がこんな所入ってくんなや」 「いや思わずよ」 その後も歩いていると続々と集まって来る仲間に囲まれながら、彼らはその場を後にした。 助けて欲しい、とインカム越しに言った後の少しの沈黙は、各々がゾムの元へのスタートダッシュを決めていたのだと彼が知るのは、またもう少し先になるのだった。

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