殺るか ああ。 第199話 (社会的に)殺る気は満々

第2話―②

殺るか ああ

「それはこっちの台詞だ! なんでテメェらまでここに……」 羅刹のリーダーと思しき男が、イラついた様子で答えを返す。 他の羅刹達も合図ひとつで襲い掛かってきそうなほどに殺気立っていた。 「お前等、殺す! 必ず殺す!」 六六六人衆の一団も殺気立った様子で、刃物をキラリと輝かせた。 だからと言って、本気で殺し合うつもりはないらしく、誰が格上なのか示したいだけのようである。 もちろん、それは戦神アポリアの指示があるまでの間だけ。 場合によっては、他のダークネスと協力せず、灼滅者達の命を奪う事も考えてはいるようだが……。 しかし、六六六人衆のハンドレッドナンバー、戦神アポリアの逃走を許してしまいました。 戦神アポリア……狐雅原・あきらさん自身が救出を望んでいなかった以上、やむを得ない事だったかもしれません。 この戦神・アポリアが、さっそく、動き出したようです。 アポリアは、どのサイキックハーツの勢力にも属していない、野良ダークネス達を集めて、自分の軍団を作ろうとしているようです。 彼の目的が、第三勢力の結成であるのか、或いは、戦争に介入して場を争うとしているのか、それとも、既に何れかのサイキックハーツ勢力に協力している状態なのかはわかりませんが、アポリアの思うとおりに事を運ばせるわけにはいかないでしょう。 調査の結果、アポリアが集結場所に指定した場所が判明しています。 皆さんは、その集結場所に向かい、集まっているダークネスの灼滅をお願いします」 教室ほどの広さに灼滅者達を集め、エクスブレインの女性が今回の依頼を説明した。 「敵は、淫魔7体、羅刹5体、六六六人衆8体となっていますが、互いに連携などはとれておらず、ディフェンダーが仲間を庇ったり自分以外のダークネスを回復したりという事は行う事はありません。 また強いのはリーダー格だけで、他は雑魚のようです」 エクスブレインの女性が、今回の資料を配っていく。 「今回の集結場所の情報は、エクスブレインの予知に加えて、武蔵坂に協力してくれるエスパー達からの情報も大いに役立っています。 集結したダークネスをアポリアが、どうやって自分の軍団に組み込むのかは不明ですが、待っていればアポリア自身が現れるかも知れません。 ただし、日本各地で同時に発生している以上、その可能性は低いと考えた方がいいでしょう。 また戦神アポリアといえど、サイキックハーツとなっておらず、自分の軍団を集める事もできなければ、今後の戦争に大きな影響を与える事はできないでしょう。 アポリアがわざわざ、エスパー達を害する危険のあるダークネス達を集めて灼滅の機会を作ってくれたわけですから、ある意味チャンスと考えるべきでしょう」 そう言ってエクスブレインの女性が、ダークネス達の灼滅を依頼するのであった。 この工場はバブル景気で乗りに乗っている時に拡大された工場のようだが、無駄な所に金を掛け過ぎたせいで効率が悪く、バブル景気の終焉と共に閉鎖されたようである。 その後、しばらく売りに出されていたようだが、ありとあらゆる面でデメリットが多かったため、まったく買い手がつかず廃墟と化してしまったようだ。 それから、しばらくの間は不良達の溜まり場になっていたようだが、野良ダークネスが現れた事で、その命を散らす事になったようである。 「まあ、戦力集めに必死なのは分かるんだけど、武蔵坂としては困るんだよね。 ただでさえ、サイキックハーツに対する戦争で大変なんだから……」 神凪・朔夜(月読・d02935)が、深い溜息を漏らす。 現在、廃工場内には淫魔7体、羅刹5体、六六六人衆8体の野良ダークネスが集まっているものの、互いに牽制し合っているような状態のようだ。 そのため、共闘して灼滅者達に襲い掛かってくる可能性は低いものの、だからと言って楽に倒せる相手でもない。 それを理解しておかなければ、手痛いダメージを受けるのは、こちらの側である。 「それに、今はサイキックハーツへの対応で手一杯です。 一大勢力を作らせる訳にはいきませんね」 神凪・陽和(天照・d02848)も警戒した様子で、サウンドシャッターを使う。 このまま放っておいても、潰し合って自滅しそうな気もするが、何かの間違いで共闘する可能性も捨てきれない。 そういった意味でも、ここで手を打っておく必要があった。 だからと言って確実に倒せるという保証はない。 場合によっては負傷し、命を落としてしまうかも知れない。 だが、それでも……。 そうであったとしても、野良ダークネス達を倒す必要があった。 「このままだと……このままだと……」 そんな中、高野・妃那(兎の小夜曲・d09435)が、半狂乱になりながら同じ言葉を繰り返す。 元々、海将ルナ・リードと戦神アポリアの闇堕ちを目の当たりにして、次に堕ちるなら自分の番だと考えていたところ、仲間の救出に失敗して戦神アポリアに倒されてしまった為、正気でいる事が難しくなっているようだ。 「がんばろーおー!」 そんな空気を掻き消す勢いで、カーリー・エルミール(元気歌姫・d34266)が廃工場の中に入っていく。 その途端、野良ダークネス達と、目が……合った。 「……」 本音を言えば、回れ右をして帰りたかった。 さすがに、この状況はマズイ。 間違いなく、死亡フラグだと思ったものの、いまさら逃げる訳にもいかない状況。 「なんだ、コイツらは……」 羅刹のリーダーと思しき男が、イラついた様子で口を開く。 まわりにいた羅刹達も殺る気満々な様子で、指の関節をパキポキと鳴らす。 「それ以前に、なんで……この場所が! 裏切ったのは誰!? 誰なのよ!」 淫魔のリーダーがムッとした表情を浮かべて、他のダークネス達を睨みつけていく。 まわりにいた淫魔達も『裏切り者は八つ裂きだ!』と言わんばかりに、何やら殺気立っていた。 「ヒャッヒャッヒャ! そんなの簡単だ! みんな殺しちまえばいい!」 六六六人衆のリーダーが不気味な笑い声を響かせ、ナイフをベロリと舐め回す。 まわりにいた六六六人衆も馬鹿のひとつ覚えと言わんばかりに、ナイフをベロベロと舐める。 「集まった所に申し訳ないんだけど、倒させて貰うよ。 エスパーの皆さんに危害を及ぼす可能性があるなら尚更……」 朔夜が深い溜息をもらして、野良ダークネス達の前に立つ。 「テメエらに何の権利があって、そんな事を決めやがる!」 羅刹のリーダーと思しき男が、イラついた様子で睨みを利かす。 「武蔵坂に見つかったのが不幸の始まりだと思ってください」 そう言って陽和が仲間達と共に、野良ダークネス達に攻撃を仕掛けていった。 それと同時に羅刹達が片腕を異形巨大化させ、唸り声を上げて一斉に攻撃を仕掛けてきた。 「血祭り……か」 すぐさま、宥氣がヘッドホンの電源を入れ、深呼吸をした後、羅刹達を迎え撃つ。 羅刹達は後先考えずに攻撃を仕掛けてくるため、攻撃を読みやすい反面、ケタ外れに破壊力があった。 そのため、攻撃を避けるたび、まわりのモノが壊れていき、あっと言う間に瓦礫の山が出来上がった。 「なかなか、思い通りにいかないものですね」 陽和が険しい表情を浮かべながら、羅刹の攻撃を避けつつ、バニシングフレアを使う。 ある程度、予想をしていた事ではあるのだが、脳筋寄りの羅刹ばかりが集まっているせいで休む暇さえないほどだった。 「アタシ達はどうでもイイ事だけどねぇ。 まぁ、頑張ってぇ~」 そんな中、淫魔のリーダーが他人事のように、能天気な笑みを浮かべた。 まわりにいた淫魔達も、美味しいところをかっさらう気満々で、高みの見物と言った感じである。 「……そう上手くいくかな」 次の瞬間、カーリーが制約の弾丸を撃ち込み、淫魔のリーダーの頭を撃ち抜いた。 「……!」 それは淫魔達にとって、衝撃的な出来事。 完全に油断をしていたせいで、みんな顔面蒼白。 何が起こったのか分からず、パニックに陥っていた淫魔もいたが、それでも自分達にとって非常にマズイ状況になっている事だけは理解したようである。 「いやあああああああああああああああああああああ!」 そのすべてを理解した時、淫魔達は逃げた。 全速力で……。 後先考えず……。 ちっぽけなプライドを、その場に投げ捨てて……。 元々、ここには楽しむために来たのだから、こんな状況になった時点で、色々と成立しなくなったのかも知れない。 「テ、テメエら! 最後まで戦え! この腰抜け共が!」 それを目の当たりにした羅刹のリーダーが、驚いた様子で淫魔達を叱りつけた。 しかし、淫魔達はまったく話を聞いておらず、逃げる事に全力を注ぎこんでいた。 「他人の心配をしている暇はないと思うけど……」 その間に朔夜が間合いを詰め、羅刹のリーダーに鬼神変を叩き込む。 「いや、問題ねぇ」 それに気づいた羅刹のリーダーがニヤリと笑い、同じように鬼神変で反撃した。 ぶつかり合う拳と拳……。 一瞬でも気を抜けば、命すらも落としかねない。 そんな危機感を覚えてしまう程、羅刹のリーダーが放つ鬼神変はケタ外れに強く、床に落ちる汗がスローモーションになってしまったような錯覚を受ける程のモノだった。 おそらく、一対一であれば、例え勝つ事が出来たとしても、かなりの苦戦を強いられた事だろう。 だが、まわりには仲間達がいる。 しかも、野良ダークネス達が共闘する可能性は、現時点でゼロに近い。 「あは、あはは! 私では、私なんかじゃ誰も救えないんです!」 そんな中、妃那が高笑いを響かせながら、羅刹達に攻撃を仕掛けていく。 だが、その攻撃はほとんど捨て身。 無謀、無策、無茶。 どの言葉も当てはまってしまうほどの勢いで、傷つく事を恐れず、すべてを諦め、絶望し……それでも流れ作業の如く、野良ダークネス達に攻撃を仕掛けていった。 「ヒャハハッ! いいね、いいね! このままスカウトしたいくらいだっ! まあ、冗談だがなッ!」 六六六人衆のリーダーが小機嫌な様子で、ヒャハハッと笑う。 まわりにいた六六六人衆も狂ったようにナイフを振り回し、灼滅者達の身体を切り裂いていく。 だが、羅刹とは協力し合っておらず、ただ純粋に戦いを楽しんでいるようだった。 そのため、羅刹達が苦戦を強いられていても加勢する事はなく、その姿を楽しんでいるようだった。 あれだけいた仲間が……」 羅刹のリーダーが悔しそうに拳を握る。 こんなはずではなかった……こんなはずでは……。 おそらく、仲間達の中に裏切り者が……。 だが、今となっては、すべて手遅れ。 犯人探しをする前に、自分の身を守るのが、やっとであった。 「それはテメエらが弱かったからだろぉ! 他人のせいにするんじゃねぇよ!」 六六六人衆のリーダーが、小馬鹿にした様子で答えを返す。 しかし、六六六人衆も羅刹達と同じように苦戦を強いられ、動ける仲間はほとんどいない。 元々、寄せ集めの集団であったため、それも仕方のない事だが、少しでも互いに協力し合う気持ちがあれば、ここまで酷い状況にはなっていなかった事だろう。 「……と言うか、ふたりとも好きだらけだよ? 死にたいの……?」 そんな中、カーリーが容赦なく、羅刹達に攻撃を仕掛けていく。 「おおっ! こりゃ、無駄話をしている暇はねえな!」 その攻撃を間一髪で避け、六六六人衆のリーダーが汗を拭う。 そもそも、相手の戦闘力を見誤っていたのが、敗因かも知れない。 自分達だけでも、何とかなる。 その甘さが、このような状況を作り出し、自分を追い込んでしまったのだと、六六六人衆のリーダーは思った。 だからと言って、共闘は……ない。 そんな事をいまさら口にしたところで、羅刹のリーダーが首を縦に振る事はないだろう。 「武蔵坂に見つかったのが運の尽き、という事で。 本当に運が悪かったね」 次の瞬間、朔夜が神薙刃を放ち、羅刹のリーダーの首を刎ねる。 それは一瞬の出来事。 まさに瞬殺。 羅刹のリーダーが気を抜いた、ほんの数秒の間に放たれた一撃……。 そのため、羅刹のリーダーは何かの言葉を吐き出す事も出来ず、飲み込む事さえ出来ず……息絶えた。 後に残った身体も、何かを思い出したように崩れ落ち、床に突っ伏したまま動かなくなった。 「マ、マジか!?」 六六六人衆のリーダーが、信じられない様子で口を開く。 まるで時間が飛んだような感覚。 何か大事なピースが抜けているような状態。 それを理解するまで、しばらくの時間を必要とした。 「……マジだ」 宥氣がクールな表情を浮かべ、六六六人衆のリーダーにバニシングフレアを放つ。 「ぐがあああああああああああああああああ!」 その一撃を食らった六六六人衆のリーダーが断末魔を響かせ、消し炭と化して息絶えた。 「統制が取れていなかったのが救いでしたね」 そう言って陽和がホッとした様子で溜息をもらす。 だが、戦神アポリアは現れない。 おそらく、ここではない、別の場所に現れたという事だろう。 「……」 その間に宥氣がイヤーデバイスの電源を切り、薬を飲んで踵を返す。 「何故、私なんかが……まだ存在してるの!」 そんな中、妃那がボロボロと涙を流して叫ぶ。 あれほど望んでいたのに……そうなる事を覚悟していたはずなのに……闇堕ちする事が出来なかった。 それが何を意味しているのか分からない。 何か見えない力によって、このまま闇堕ちせずに生きる事を強いられているのか、それとも全く別の意味があるのか、答えを導き出す事が出来ぬまま、彼女の絶叫だけが辺りに響くのであった。 作者: 重傷:なし 死亡:なし 闇堕ち:なし.

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【彼岸島48日後…】245話「殻」ちくしょう 膝が震えちまう こんなやり方があったのかよ

殺るか ああ

夢を見た。 夢の中の俺はどこかの飼い犬だった。 子どもと遊んだり、ご飯を3食もらえたり、眠くなったら寝てみたり。 食う寝る遊ぶの三拍子そろった生活だった。 目が覚めた時、何故か涙が出た。 いかづちの杖の暴発に巻き込まれた(事にした)俺は、いまだ城にいた。 オッサンが、渡したい物があるというのだ。 はっ! まさか、宿の主人が密告したんじゃ……? 引導を渡すってオチじゃないよな。 そうなる前にいっそ殺るか? ちょうど、ここにはいかづちの杖がある。 まさか、これを防ぐって事はあるまい。 「それで、渡したい物ってのは何なんだ?」 杖を握り直しながら尋ねる。 何か動きがあったら撃とう、そう心に決めて。 「ふむ、これじゃ」 そう言って、オッサンが取り出したのは握りこぶし大の石だった。 何だそりゃ? 「これは、太陽の石というものじゃ」 太陽の石? どっかそこら辺に落ちてる石と交換してもわからなそうだな。 「雨と太陽が合わさる時、虹の橋が出来る。 この言葉と共に、代々伝えられてきた物じゃ。 きっと、竜王を倒すのに、役立つことだろう。 お主が竜王を討ち滅ぼし、世界に平和をもたらすことをわしは信じておる。 さあ、勇者よ、旅立つのだ!」 「しっつもん!」 俺は声をあげた。 「何じゃ、良い所であったのに」 オッサンは残念そうだ。 だが、これだけは確認しなければならない。 「あのさあ、俺、竜王を倒せって言われた覚えないけど?」 そう、俺は姫を助けて来いと言われたが、竜王を倒して来いとは言われていない。 あの時点で、お役御免だったはずだ。 「今、言ったではないか」 「待て待て待て待て! 今って、今この場でってことか?」 「そうじゃ。 では、問題ないな」 「あるに決まってんだろ!」 だが、俺の意見は封殺された。 「衛兵、勇者殿をお見送りせよ」 何処からともなく現れた衛兵に羽交い絞めにされ、玉座の間から連れ出される。 「では、勇者よ、旅立つのだ! 朗報を期待しておるぞ」 うっわ、めちゃくちゃムカつく。 「竜王倒したら、今度はテメーの番だ!! 覚えてやがれ!!」 俺は勇者らしからぬ捨て台詞を残し、城から放り出されてしまった。 「ちょっと待て、俺は勇者だぞ! 何でこんな仕打ちを受けるんだ?!」 衛兵に叫ぶ。 「この間貸した20ゴールドを返すなら、勇者と認めよう」 くぉっ、こないだのおっさんか?! ポケットを探る。 ……しまった。 朝、宿屋に置いて来たんだった。 しかも、さっき死んだので、5ゴールドしか残ってない。 「悪い、今持ち合わせが無い」 「では、出直してくるが良い。 文無し冒険者よ」 も、もんなし?! 目の前で扉が閉まる。 「ちょっと待て! 誰が文無しだ!」 叩けど喚けど返事は無い。 諦めて戻ろうとした時、 「姫様が憎い。 僕も、勇者様の胸に抱かれたい……」 物騒なセリフが背後から聞こえた。 振り向くと、そこにいるのは例の門番。 なんだ、このイベントの数々は? そんなに俺を貶めたいか?! 「何が悲しゅうて、男を抱かにゃあならんのだ!」 「そんな、ひどい……」 泣き崩れる兵士。 何処からとも無く、ひそひそ声が聞こえてくる。 「ほら、アレ見て。 可哀想、あんなに想ってるのに……」 「きっと、姫様との結婚に邪魔になったから捨てるのよ」 「サイテー、私、ちょっとあこがれてたのに……」 明らかに聞こえるように言ってるだろ、お前ら。 「うわーん!! 覚えてやがれ、こんちくしょーー!!」 俺は泣きながら街へ走った。 マジ泣きだった。 「おや、兄さん。 こんな所で何泣いてんだい?」 顔を上げると、いつぞやの酒場の店主。 いつの間にか、表通りを突っ切って、酒場の前まで来ていたらしい。 理由を話すと店の中に入れてくれた。 まだ準備中なのだろう、静かな店内は落ち着いたたたずまいを見せている。 「あの時は悪かったねえ。 急ぎの依頼だったから、ろくすっぽ確認もしないでさ。 しかし、男好きってわけでも無いのに良く完遂できたもんだね。 さすが、勇者って所かな」 俺の話をあっさり信じてくれた。 この人は、良い人だ! 守備範囲外だけど、良い人だ! 俺は、あの時のシアちゃんとの出会いを話すことにした。 「へえー、魔物と心を通わすか、そんな事も出来るんだね。 ……ちょっと待って。 今、アリシアって言ったよね」 「ああ、そうだけど……」 なんだ? 討伐依頼が出てるって言うんじゃないだろうな。 「アリシア、アリシア、あっ、思い出した! 確か、ここら辺に……、あった」 「なんだ? 妙な依頼じゃないだろうな」 俺の質問に、店主は首を振った。 「違う違う、ただの情報さ」 「情報?」 「そ。 南の方にずいぶん前に魔物に滅ぼされた街があるんだ」 その話はどこかで聞いたことがあるな。 「そこにね、最近、魔物が住み着いたらしいんだよ」 「それが、シアちゃんと何の関係が?」 「まあ、話は最後まで聞きなよ」 店主によると、その魔物は人を襲うことは無いらしい。 ただ、女が相手だったとき、必ずこう訊ねるらしい。 「お前は、アリシアか?」と。 「なんでも、家ほどの大きさの黒い鎧を着た魔物らしいよ」 俺は、店主に別れを告げると、シアちゃんの元へと急いだ。 シアちゃんは、姫と一緒にあの場所で待っていた。 「遅い! 何をやっておったのじゃ!」 シアちゃんに走り寄ると、カウンターで殴られた。 姫がすかさずホイミをかけてくれる。 「そんな事より!」 「そんな事?! わらわを待たすのは、そんな事なのか?!」 「まあまあ、アリシアさま」 姫が間をとりなしてくれる。 姫に礼を言うと、オッサンに渡された物を見せる。 「これは、太陽の石か?!」 「アレ? 何で知ってんの、シアちゃん?」 じっと見つめると、顔を背けた。 そして「知っておるから、そう言っただけじゃ!」と吐き捨てるように言った。 あちゃー、完全に怒らせちゃったみたいだ。 「確か、雨が太陽になる……だったっけ?」 「雨と太陽が合わさる時、虹の橋ができる。 古くからの言い伝えですわ」 姫が補足してくれる。 「そう、ソレ!」 それに、それだけじゃない。 俺は、店主の話を皆に話した。 「悪魔の騎士……」 最後まで話し終えた時、シアちゃんがそう呟いた。 けれども、結局それ以上の事は、何も教えてくれなかった。 そして、翌朝、シアちゃんがいなくなった。 ただ「すまぬ」と一言だけ書いた手紙を残して。

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殺るか ああ

スポンサードリンク あらすじ 鮫島「いやがった。 蟲の王」 拷問野郎が蟲の王に明達の事を報告していた「蟲ノ王様!! 大変ナノ 蟲ノ王様!! 人間ガ ココマデ 攻メテキチャッタノ!! 」 鮫島「くっ ふざけやがって! アイツ言いつけやがった」 しかし蟲の王は拷問野郎を手ではたいてしまった。 飛ばされた拷問野郎は部屋の壁に叩きつけられて倒れた。 蟲の王「ウル…サイ…」 蟲の王は起き上がり、明達がいるほうに歩いてくる。 ネズミ「嫌ァァァァ 逃げよう!! 今すぐ引き返さないと」 鮫島「ちくしょう 膝が震えちまう。 こんな奴と戦うのかよ」 明「・・・・ 自衛官! 引き返して自衛隊の残りを連れて来てくれ。 ここにいる門番どもを引きつけてほしい。 俺はこの蟲の王を殺る。 行け」 十条二尉「はいっ」 十条二尉は走って引き換えって行った。 明は仕込み刀を出し、蟲の王に向かって走り出す。 明(先手必勝! とにかく斬る!! ) 明は飛び上がり、蟲の王に仕込み刀を振り下ろす。 キンッ 仕込み刀は硬い物に当たって防がれてしまった。 明「くっ なんだこれ!」 蟲の王の背中の殻が伸びて、明の刀を防いだのだった。 ぱんっ 明は伸びた殻に弾かれて後方へ飛ばされた。 明「なっ しまっ…」 後ろに飛ばされた明は鮫島達の上に落ちてくる。 飛ばされた明を叩き潰そうと、明の上から蟲の王の殻が振り下ろされる。 鮫島達は明の着地点にいて、一緒に蟲の王の殻に叩き潰されそうになっている。 鮫島「やばい!! こっちに!! 」 ネズミ「ひいいいいいい 来ないでェェェ 嫌ァァァァ」 蟲の王の殻が叩きつけられ、鮫島達がいた通路は崩れ落ちた。 感想 ちゃんと見ておるのか? 周りの状況を 拷問野郎が蟲の王に人間が攻め込んできたことを報告。 それを見た鮫島「言いつけやがった!」 言いつけるも何も丸見えじゃねェか! しかも十条二尉がライトを照らしてるからさらに見つけやすくなってるじゃねェか!! 蟲の王を前にして 飛んで火に入る夏の虫状態とは なんたる皮肉 ンだよ このクソ王様 蟲の王に報告していた拷問野郎だったが… 蟲の王は拷問野郎を… お手手野郎を叩いちまった!! これもひとつの 豪快なハイタッチってやつだな ハッ そういえば蟲の王は元々いじめられっ子でろくに友達がいなかった。 もしかして拷問野郎を褒めようとしてハイタッチをしようとしたが、友達との距離感が分からねェから思った以上に威力が出ちまったんじゃねェのか? そう思って見ればこれは王の孤独を表していて悲哀があるシーン。 「蟲の王が小4でいじめられっ子という設定が活きてきたなァ。 緻密な設定!! さすがは私が見込んだ漫画よ」と思っていたが… 蟲の王が発した言葉は「ウル…サイ…」 ただの反抗期だなんて… そんなそんっ… 私の事は以後 救世主と呼び 永久に崇めるがよい… 明は十条二尉に頼み事をしようとしたが… 明「自衛官! 自衛隊の残りを連れてきて門番どもを引きつけてほしい。 コイツ、人を駒としか思ってやがらねェ!! 明「この隊はすべて俺の物!! 連隊長様の気分だぜ!! 」 最悪なのが救世主やってた 関わらないほうがいい この救世主が 血液とともに 記憶も頭から流れ出ちまってるから ちくしょう!! 明は蟲の王は俺が殺ると豪語しちまった。 自衛隊を物扱いしちまっても蟲の王を倒せばチャラになるだろう。 しかしどうやってこんなデケェ化け物を倒すんだァ?でも豪語したからには今まで手に入れた情報でなにか策があるに違いねェと思ってたら… 明(先手必勝! とにかく斬る!) 作戦まったくねェ!! 連隊長から仕入れた情報「多数の虫を飛ばしてくる」これに対しては先手をうつのは間違っていねェ。 しかし弱点の心臓の位置を探るとかまったくやりやがらねェ! 上原が命がけで手に入れた情報を速攻捨てやがった! こんな小せェ仕込み刀で、こんなバカデケェ奴を斬るというのかァ? こいつが救世主様と呼ばれる男 見ての通り 必死に繋いできたみんなの思いを 無計画に斬り捨てやがった奴だ ひいいいいいい 自衛隊員が命をかけて地下トンネルの地図を作り、蟲の王を弱点を見つけ、明をここまで辿り着かせるために盾になったというのに、この男、何も考えずに突っ込んで行きやがった!! ここまで来る間に連隊長や拷問野郎から必死に蟲の王の情報を仕入れようとしていたのはなんだったんだ? …へ? でもこのシーン。 何か見覚えがあるぞ… ハ 明が「があああああ」と 言いながら 斬りかかるのを見たのは 何話ぶりだろう 嫌ァァァァァ 前戦と同じじゃねェか!! 拷問野郎に通用しなかったばかりなのに、さらに強ェ奴に同じ攻撃方法! 蟲の王と戦うために作戦たてるどころか、前戦の反省すらしてねェ! 今、頭から流れ出ちまっている血の原因も忘れちまったのか? しかも蟲の王に斬りつける前には「他の敵はみんなが引きつけてくれ。 俺はボスを殺る」と、拷問野郎に斬りつける前と同じような事も言ってやがった!! 先生ェ「盛り上がったパターンほど 使いまわしたくなる それが漫画家って生き物だろ」 殻を破るのは いつになるのやら 拷問野郎の時と同じく、「がああああ」と言いながら斬りつけた明の仕込み刀は防がれちまった。 今回防いだのは殻。 へ?殻? 鮫島が言うように尻尾じゃねェのか? カメレオンのように普段は巻いているだけの尻尾なんじゃねェのか? でもサブタイトルが殻だからなァ… 斬りつける予定のポイントがズレて斬撃の威力が落ちたとは言え、明の仕込み刀を「キンッ」という音を出して防いじまったから殻なのかァ? こんなデケェ物が動いちまってるというのに、明が仕込み刀を防がれちまって「くっ なんだこれ!」はねェよ。 こいつ、斬る対象をちゃんと見ておるのか? 適当に突っ込んじまって 失敗を繰り返しちまった救世主様に こっちが「なんだこれ!」と 言いたいからちくしょう!! あったよ! 炎上しやすそうな所が!! 殻に弾かれちまった明は鮫島達もろとも、蟲の王の殻を叩きつけられちまった!! 明はともかく、勝次やユカポンまで攻撃するなんて容赦ねェ! カッコ悪ィよ 蟲の王 悪者でも実況役は攻撃しねェもんじゃねェのかよ 拷問野郎が倒れちまったし、鮫島達もやられちまったら実況役がいなくなっちまうぞ! さすがは小4。 実況役には手を出さねェという暗黙のルールが通用しねェ!! そして蟲の王が小4ということで、小4の勝次や女のユカポンを攻撃しても卑怯だとは言わせねェ。 小4という設定がココで活きてくるとは!! やはりこの漫画、緻密な計算の元に成り立ってやがった!! 先生ェ「こんな事もあろうかと 蟲の王の設定を小4としてたんだ 最高のクレーム対策を見せてやるよ」 ハ 「次号は休載。 」 を見るのは何号ぶりだろう 前回、拷問野郎に「がああああ」と言いながら斬りつけて次号は休載だった。 今回、蟲の王に「がああああ」と言いながら斬りつけ、次号休載。 内容だけでなく、掲載の仕方も繰り返しやがった!! コピペ!! この過酷な週刊連載を乗り越えるには 内容のコピペも必要なのか!! 松本光司様ァ!! 漫画の面白さも 繰り返しやってくると 俺は信じてますよ!.

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